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2014年8月

2014.08.27

■予告篇 デイブ・マッキーン監督『ルナ』 Dave Mckean "Luna"


▶ Luna Trailer by Dave McKean, 2014 - YouTube
Luna(Facebook公式)

"A weekend reunion between two couples from college days awakens many pent-up emotions. Old loves, losses and resentments are revisited and the life of a dead child is lived out in a series of strange, hallucinatory dreams."

 2011年に一度紹介したデイブ・マッキーン監督の最新作「Luna」(当Blog記事)の予告篇が公開されたので紹介する。
 詳しくはリンク先の以前の記事を見て頂くとして、とにかく素晴らしいイメージを構築している予告篇なので、是非観てもらいたい。

Luna The Movie(映画公式サイト)

"Luna the Movie@LunatheMovie(公式twitter)

Luna World Premier will be at Toronto International Film Festival on Sat 6th Sep, 6.30pm at The Bloor Hot Docs Cinema, open to the public"

 上記公式サイトによると、ワールドプレミアは2014.9/6にトロントの国際フィルムフェスティバルで開催されるらしい。

 TIFF.net | Luna.によると、9/6,8,14の三回の上映が予定されているらしい。

 また映画公式サイトには、LUNA DVD Blu-reyの通販サイトが準備されており、公式な封切り日が記載されていないため、もしかすると劇場公開でなく、いきなりのディスク販売になるのかもしれない。
 是非劇場でも観てみたいのだけれど、日本では難しいだろうから、このディスク販売はもしかして嬉しいかも。

◆関連リンク
Luna (2014) (IMDb)
 こちらにも公開日の記載はまだないですね。
The Making of Luna - Motion Capture Session - YouTube
Dave McKean Movie Updates: Michael Sheen As Edgar Allan Poe, The Gospel Of Us And Luna - Bleeding Cool Comic Book, Movie, TV News
 スチルが紹介されている。
Dave McKean luna - Google イメージ検索
『ミラーマスク デラックス・コレクターズ・エディション [DVD]』(DVD)

・当Blog関連記事
   映画制作情報 デイブ・マッキーン : Dave Mckean「Luna」

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2014.08.25

■感想 石井岳龍監督『シャニダールの花』The Flower of Shanidar

20140824_190803映画「シャニダールの花」公式サイト
『シャニダールの花 特別版』(Blu-ray)

"脚本: じんのひろあき 石井岳龍 田中智章
撮影: 松本ヨシユキ 美術: 橋本創 衣装: 澤田石和寛
音楽: 勝本道哲 照明: 三重野聖一郎 美術協力: 林田裕至
録音: 三澤武徳
<ストーリー> ごく少数の限られた女性の胸にだけ咲く美しい花“シャニダールの花"。満開の状態で摘んだ花の成分は、画期的な新薬の開発に繋がるとされ、億単位で取引されていた。そんな謎多き花を研究するシャニダール研究所。植物学者の大瀧とセラピストの響子の役目は、提供者である女性たちの健康を管理しつつ、花を育ててきれいに咲かせること。しかし、花を摘み取る際、提供者が謎の死を遂げる事故が相次ぎ、大瀧は研究所に不信を抱く。一方、危険を感じながらもその花に惹 かれていく響子。いつしか、互いに恋に落ちる2人だったが…。"


映画「シャニダールの花」予告編 - YouTube

 観たかった石井監督の最新作をWOWOWで録画観。
 冒頭の恐竜の滅亡と花の関係のモノローグと妖しい花のアップ映像に引き込まれて、密度の濃い映画体験が出来た。

 冒頭は映像だけでなく音楽も素晴らしく、エレクトリックギターの立体的な音は、まるでディヴィッド・リンチ作品の様な厚みのあるイメージをもたらしている。
 音楽の勝本道哲氏は、以下の関連リンクによると、まさに立体音響の研究者の方のようで、通常の映画音楽の枠を超えた、たいへん素晴らしいイメージを構築している。

 物語は、スタイリッシュな『ウルトラQ』。
 奇想映画ファンには、その幻想的な物語も強くお薦め。特に冒頭語られた恐竜の滅亡から、「シャニダール」の語源となったネアンデルタール人と花の関係、そして描かれるその滅亡のイメージ。史実とフィクションの見事なブレンドが、幻想として作られた新種の花の妖しい魅力と相まって、クライマックスに不思議な佇まいを付与している。

 恋愛部分とカタストロフイメージの乖離を批判的に書いている評をネットで観たけれど、僕はこの欠点は、女性の胸に咲く花という映像イメージ優先の設定から生まれた派生的な部分にみえて、それほど気にならなかった。
 ネアンデルタールの遺跡から、このようなイマジネーションを形作ったじんのひろあき氏と石井岳龍監督の手腕に拍手。

◆関連リンク
『シャニダールの花 特別版』(Blu-ray)
「超臨場感をもたらす立体音響の研究」勝本道哲 NICT NEWS

"勝本 道哲(かつもと みちあき)
ユニバーサルメディア研究センター 超臨場感基盤グループ 主任研究員 大学院修了後、1996年通信総合研究所(現NICT)に入所。次世代プラットフォーム実現に向け、インターネットプロトコルの高度化、次世代アプリケーションに関する研究の後、現在は空間再生型立体情報提示システムの研究開発に従事。博士(工学)"

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2014.08.20

■情報 チェコカルチャー紹介サイト「チェコ蔵 : CHEKOGURA」

Chekogra チェコ蔵CHEKOGURA of チェコ蔵 chekogura 公式サイト
 ABOUT of チェコ蔵 chekogura

"よりディープでカルトなチェコを知ろう!!
チェコは芸術の宝庫。
チェコ蔵では、知られざる素晴らしく奥深いチェコカルチャーを随時紹介しています。
さて、チェコという蔵には何が潜んでいるだろう?
チェコ蔵は、ガイドブックに載っていないチェコ
誰も知らないチェコの芸術
映画、アニメーション、デザインなどなど 幅広く深く知ることの出来る日本で唯一の『チェコの蔵』です。
日本未公開のチェコ映画上映会、各種イヴェント、展覧会のプロデュース
多彩なテーマの講演あるいは講演会などの企画
チェコに関するテレビ番組情報、全てこちらから情報をいち早く発信して行きます。

ペトル・ホリー
チェコ蔵主宰"

 元チェコセンター東京 所長、ヤン・シュヴァンクマイエル監督作品の翻訳等で有名な、ペトル・ホリーさんが主宰する"チェコ文化の普及と日本との交流を目的にした"「チェコ蔵」。その公式サイトがオープンしたということで紹介する。

 コンテンツは今のところ、「チェコッとチェコ料理教室」、「チェコ蔵チェコ語講座」、「チェコッと映画上映会」、「チェコ蔵関連 外部イヴェント 講演会」といったチェコ蔵関連イベントの紹介。
 アート面ではシュヴァンクマイエルが美術参加した関連映画の上映会、チェコ演劇関係のペトル・ホリーさんの講演会等が紹介されている。

 あとチェコ料理教室とかチェコ語講座とか、美味しくて実用的な企画もあり、チェコファンにはたまらないサイトとなっている。

 今後も続々とこうした企画が開催されるということなので、チェコを御好きな方はブックマークして定期的に眺められることを御薦めします。またFacebookでもチェコ蔵 CHEKOGURAの公式アカウントがあり、フォローされるのもいいかもしれません(^^)。

 では以下、うちのサイト向けの企画の御紹介。
 僕も東京近郊に住んでいたら、毎回通うのになぁ〜。

■チェコッと映画上映会 of チェコ蔵 chekogura
 チェコっと映画祭vol.2『アデーラは夕食前』★ « viviennesato Blogs | DROPTOKYO

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"チェコ蔵×ヴィヴィアン佐藤コラボ 真夏のチェコッと映画祭第2弾
上映作品:Adéla ještě nevečeřela『アデーラは夕食前』
(チェコスロヴァキア製作、1977年、105分)
監督:Oldřich Lipský オルドジヒ・リプスキー、ヤン・シュヴァンクマイエルが美術、特撮担当。
日時:8月19日(火)
場所:ディクショナリー倶楽部千駄ヶ谷
時間:18:00会場  19:30上映開始
料金:¥3000 ※チェコビールを含む1ドリンク付き 定員:30名(定員に達し次第〆切らせていただきます)
ペトル・ホリー(チェコ蔵代表)×ヴィヴィアン佐藤氏によるとっても濃いトークショウあり

 ヤン・シュワンクマイエル監督が手掛けた肉食植物アデーラ(アデルハイト)が登場!
 クランツマル男爵の恐ろしくも哀しい復讐劇が幕を開けます!
 ゲルトという愛犬が行方不明になる事件から物語がはじまり、名探偵がアメリカNYから呼び寄せられ、その不可解な怪事件に取り組むことになる!
 ピルゼンビールが山ほど出てきて、ワインや常にソーセージが劇中に登場。 お盆明けの都内、まずはビールを飲んで今年後半を乗り切りましょう!!! 肉食植物もビールに含まれている酵母も、そしてビールを求める人間も同じように本能のまま無垢な欲望を爆発させます。。。 乞うご期待!
定員: 30名 入場料: 3000円 (☆1チェコビール付き・ピルスナーウルケル)"

 これは観てみたい!
 引用した写真が、シュヴァンクマイエルによる、"肉食植物アデーラ"なのだろうか!!?

Orfeus20a20euridika

■『世界の同時代演劇』 | 世田谷パブリックシアター/シアタートラム.

"2014年 (1)「チェコ演劇の流れ」 9月2日(火)19時~21時 講師:ペトル・ホリー(元チェコセンター東京所長/現チェコ蔵主宰)
(1)「チェコ演劇の流れ」
築地小劇場で上演されたカレル・チャペックの『人造人間』やチャペック兄弟の『蟲の生活』、両大戦間に東京で活躍した建築家、舞台美術家のベドジヒ・フォ イエルシュタイン、戦後世界の演劇界を驚かせた劇団「ラテルナ・マギカ」等の東西南北の関係を踏まえながら、日本でほとんど知られていないチェコ演劇につ いて解説します。"

 チェコ演劇というと、唯一観た「ラテルナ・マギカ」の魔術的舞台は印象的だった。ので、この講演もとても聴いてみたい!

◆関連リンク
チェコ蔵 CHEKOGURA(Facebook)
ラテルナ・マギカ 当Blog関連記事 Google 検索
ペトル・ホリー  当Blog関連記事 Google 検索

・ペトル・ホリーさん関連書籍 他

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2014.08.18

■感想 フアン・ソラナス監督『アップサイドダウン 重力の恋人』


▶ 映画『アップサイドダウン 重力の恋人』予告編 - YouTube
 ★★予告篇ネタバレ注意★★
 白紙で観たい方は、予告篇禁止ですw。

" アルゼンチンのフアン・ソラナスによるSFロマンス。二つの惑星が重力で上下に引­き合う世界を舞台に、上下別々の星で暮らしていた男女の運命的な恋の行方を映し出す。­
 主演を務めるのは、『ラスベガスをぶっつぶせ』などのジム・スタージェスと『メランコ­リア』などのキルステン・ダンスト。自然や都市が上下に広がる世界の不思議なビジュア­ルはもちろん、ロマンチックな物語も魅力的。"

 フアン・ソラナス監督『アップサイドダウン 重力の恋人』録画観。

 イアン・ワトスンの奇想SFと、ロバート・F・ヤングのロマンティックSFの合体(^^)。特に"アップサイドダウン"な奇想世界を描いた、超絶ビジュアルは素晴らしい。この映像を観るだけでもこの映画価値があると思う。

 物語は、ちょっと砂糖菓子的で甘過ぎるのだけれど、この異世界設定のディテール アイデアが楽しくって(主人公のジム・スタージェスが良い)、みせる。映画的なヴィジュアルに溢れたこの異世界は、映像アイディアの宝庫と言ってよい様な魅力的なもので、公式HPのプロダクションノートにあるように監督とプロデューサーがこの設定に関して、1000のアイデアが出たと描いてあるけれど、いたく映画的な想像力を刺激する。
 科学的な理由付けはあとで考えれば良い派の僕はw、この奇想イメージ喚起力にノックアウト(^^)。

Upside_down_cheker

 ビジュアルにはテリー・ギリアムの影響も伺え、バロック的な風情が超絶奇想映像に趣きを加えている。特に山岳地帯の描写、飛行船の空の廃墟のイメージは素晴らしい。特に後者を使ったアクションはビジュアルとして出色。(最後、重力の関係が破綻している様に見える部分もあるけどw、そこはご愛嬌。)

 設定は超科学的wで、御都合主義も多く気になるところ満載かもしれないが、それらの不備を補ってあまりある魅力がこの映画にはある。一部読んだネットの感想は概ねこの映画に否定的なのは、そうした説明不足や設定の一貫性のなさを指摘している。確かにその部分をもっとシナリオを練って観客に理解できるロジックを追加していたら、まさに傑作になっていたかもしれない。

 加えてこの奇想ビジュアルが、なんでSFファンの間で評判になっていなかったのか、不思議。(SNSでも評判になっていなかった様な…というか僕が知らなかっただけかもしれないが、、、。というかこの科学無視した設定が受け入れられなかったのか…w)

 この映画、製作費 $50,000,000に対して、興収 $8,106,475ということで大コケだったようだけれど、続篇もしくは枝篇を観たいのは僕だけだろうか。超絶ビジュアルの宝庫だけに今後の発掘を望みたい。
 小物ネタで、上下世界の両方から花粉を運ぶ「ピンクミツバチ」とか、流体の混合による浮遊とか、詩的SF世界を広げるアイディアを発展させた映像をもっと観てみたい。

 逆さまシーンがこけおどしだったクリストファー・ノーランの『インセプション』観てる暇があったら、この映画を応援しよう(^^;)!!

◆関連リンク

 こちらはメイキング。あの重力靴のシーンはこんなセットで撮られていた!

Upside Down - Rotten Tomatoes
『アップサイドダウン_重力の恋人』wikipedia
『アップサイドダウン_重力の恋人』公式HP
ジム・スタージェス - Wikipedia
『アップサイドダウン 重力の恋人』(Blu-ray)

"★映像特典
●メイキング
●イラスト・CGメイキング
●未公開映像
●絵コンテ比較映像" 

 これは観てみたいです。安くなったら、買おうっとw。

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2014.08.15

■感想 『スズキコージの絵本原始力展 ~聖コージの誘惑~』@姫路市立美術館


▶ 姫路市立美術館 スズキコージの絵本原始力展 - YouTube

~聖コージの誘惑~ スズキコージの絵本原始力展:姫路市立美術館 公式

" 2014(平成26)年6月21日(土)~ 8月31日(日)
おばけドライブ』『やまのディスコ』『エンソくん きしゃにのる』など数々の名作絵本をはじめ、“たくさんのふしぎ”シリーズの『エネルギー』やボルヘスの『幻獣事典』など優れた挿絵で子どもから大人まで魅了するスズキコージ。その創作世界は壁画やダンボール彫刻、ライブペインティングまで無限です。
 本展は奇才・スズキコージの世界をまるごと体感できるアクティブな展覧会です"

 「スズキコージの絵本原始力展」@姫路市立美術館、8/13(水)に行ってきました。
 まずは冒頭の公式動画で会場の雰囲気を御覧ください。高2×幅4m程度の大きな50点ほどのライブペインティング絵画群が圧巻です。
 魔術画家の大判の絵に取り囲まれた空間で完全にトリップ状態(^^)になること必至。

Img_0399checker

 まず展示会場入り口、この展示会の入り口部分は撮影可なコーナーがあり、20枚ほどの写せました。魔界の一端(^^)として御紹介。

02

 会場内へ入ると、幅10mくらいで奥行きが100mほどの空間に、巨大なライブペイント群と絵本原画、オブジェがズラリー!!

 そして会場中央、何とスズキコージ氏が正に、ライブペインティング中!

 今までにライブペインティングで描かれたという30数枚の巨大絵画に囲まれて、今、作家の手によってあの魔法の世界が開陳される!
 チューブから直接筆に絵の具を取り、ボードに力強く叩き付けられていく。
 時に筆から、時に筆の木の部分から塗られた絵の具が、サイケデリックに塗られて、あの独特の絵の上に色んな表情をみせていく。
 会場で作家の手元をずっと眺めていました。

 そして今回の趣向、絵のボードに空いた穴に、顔や手を入れた撮影会も始まり、僕も魔術画家をパチリw。スズキコージさんは「こんな機会はめったにないですよ!」と気さくに観客に声をかけて、「そこの下の穴に足を入れてみて」とか自ら客にポーズを付けて、写真の演出も買って出ていました。
 僕は、恐れ多くも画家御本人に写真のシャッターを押してもらい、絵と写真スズキコージ、という貴重な一枚を撮ってもらうのを悩んだあげくw…、作家は次の瞬間、創作活動に戻られてしまい、たいへん貴重な機会を逸しました。今考えると、超残念。

 ここ数日は滞在されて描かれてるようです。嬉しいタイミングに出会えました!これだけでも貴重な体験として良しとしよう(^^)。

 会場には高校生の頃からの、コージズキンになるまでの絵画も展示されていて、魔術絵画発展の奇跡もたどって観ることが出来る。
 まさに魔法作家が誕生する過程の一望。

 この展示会、巡回として少し規模は小さくなりそうですが、タイトルを少し替えて以下の二カ所で開催予定とのことです。お近くの方、是非、足をお運び下さい。

<企画展>聖コージズキンの誘惑展||安曇野ちひろ美術館|

"<企画展>聖コージズキンの誘惑展 2014年6月22日 13:57 スズキコージ やまのディスコティック 2013年 スズキコージ やまのディスコティック 2013年 奇想天外な発想とダイナミックな描写で人気のスズキコージの企画展では、絵本原画や、ライブペイントで生まれた巨大な絵など、圧倒的な存在感を放つ作品をご覧ください。 <企画展>聖コージズキンの誘惑展 会  期 : 2014年9月19日(金)~11月30日(日) 時 間 : 9:00~17:00 場 所 : 安曇野ちひろ美術館 展示室4 料 金 : 大人800円、高校生以下無料 休館日: 第2・4水曜日

プレスリリース| 東京 ちひろ美術館
 ここの PDF "<企画展>聖コージズキンの誘惑展/ちひろ美術館コレクション 絵本に耳をかたむけて" に記載あり。

"関連展示:2015年3月1日~5月24日
ちひろ美術館・東京「聖コージズキンの誘惑展」"

◆関連リンク
スズキコージ 著『アッチコッチソッチの歌』未知谷 公式HP

"AB横判オールカラー62頁 2,200円(税別)
「スズキコージの絵本原始力展」公式本 (姫路市立美術館、安曇野ちひろ美術館、ちひろ美術館・東京) 近年の作品をスズキコージ自身のディレクションにより一覧提示する網羅的最新作品集。ファン必携"

 図録はこの本になります。
 ただ展示会場で購入すると、以下の様な、折り畳んでこの本のブックカバーになるポスターが付属するので、お得です。このポスターには対談とか記事とか、テキストも満載。

Photo

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2014.08.11

■感想 特別展「奇なるものへの挑戦 明治大正/異端の科学」@岐阜県博物館

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岐阜県博物館 特別展「特別展「奇なるものへの挑戦 明治大正/異端の科学」公式サイト。

"会期 2014年7月4日(金)~8月31日(日)
明治大正期、急激な近代化により科学への関心が芽生える一方、不可思議な現象が人々の興味をとらえ、心霊学や催眠術が千里眼(超能力)ブームを 巻き起こし、精神療法・霊術が大流行しました。福来友吉や田中守平ら、知的好奇心をもって野心的に超常現象に挑んだ近代郷土の先人の足跡を発掘し、知られ ざる近代史をひも解きます。"

 近郊で開催されている「奇なるものへの挑戦 明治大正/異端の科学」観てきた。
 冒頭の写真、中央は「生首体験をどうぞ」(^^)と書かれた写真コーナー。自分の首をテーブルの上に出して、生首写真を撮れますw。
 写真右は、複式催眠球という当時流行したという催眠術の施術道具。地元の岐阜工業高校生が制作されたレプリカ。触って眺めてみましたが、僕は残念ながら眠くなりませんでしたww。

 高山出身の福来友吉の「変態心理学」「千里眼」関連から大垣の見世物小屋「安田興行」の「人間ポンプ」、そして岐阜(八百津町?)が生んだ「口裂け女」までw。

 当時の超心理学とか不思議科学の真摯な探求の歴史を一望できます(岐阜縁の人々中心で、焼く30畳くらいの限定的な会場ですが、、、)。
 個人的にはうちの町のお祭りに毎年来ていた見世物小屋(蛇を飲む女や火を噴く人間ポンプ等)が、どうやら大垣を本拠として今も活動している「安田興行」という団体だったことがわかり、収穫だった。あの禍々しいお祭りの雰囲気は、僕の奇想の原点体験かもww。

 加えてこのBlogを観て下さってる方に興味深いものとして、夢野久作『ドグラマグラ』草稿も拝めます(リンク写真)。
 まさにこの展示会、日本三大寄書を生み出した明治大正の異端の科学に溢れた空気が体感できます。(ネットにこの草稿は7月注のみの展示という情報もありましたが、僕が行った8/8には展示されていました。10枚程の夢野久作の肉筆)

「奇なるものへの挑戦 明治大正/異端の科学」展行ってきました - Togetterまとめ.

"簡単なレポートです。御観覧になった方々のつぶやきなども順次追加させて頂いています。"

 ネットにあった逆名さん @sakana6634による詳細レポート。
 展示品の詳細が紹介されているため、観覧を考えている方は、参考になります。

Img_0360sidedown
 最後にこちらは同じ岐阜県博物館に展示されている恐竜のレプリカ等。
 なかなか地方にしては充実していて、3Dハンディカムを持っていなかったのが悔やまれます。立体視に最適な被写体を拝めます。

◆関連リンク
「財団法人 福来心理学研究所」サイト
 今も仙台に存在するんですね 。知らなかった!
財団法人 飛騨福来心理学研究所
 何と飛騨にもあった!
福来友吉の研究、三田 光一が念写した月の裏側
 これはトンでもらしい(wiki)ですw。でもこういうのは、ワクワクする(^^)。
福来友吉の著作って、デジタルアーカイブで読めるんですね

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2014.08.06

■情報 デイヴィッド・リンチ監督 構想作品『ロニー・ロケット』関連 David Lynch "Ronnie Rocket"

Ronnie Rocket title sequence from Maria Tran Larsen on Vimeo

Ronnie Rocket | Folio

"MA project Ronnie Rocket. Poster and title sequence for Ronnie Rocket - or The Absurd Mystery of The Strange Forces of Existence, a movie script written by David Lynch in 1979"

 デヴィッド・リンチが脚本を執筆し企画を進めたが、映画化されていない幻の映画『ロニー・ロケット』の、ファンメイドのタイトルシーケンス映像。
 電球とかw、リンチ映像の特徴を捉え、なかなかポップでリンチテイストな仕上がりになっています。未だ見ざる『ロニー・ロケット』に想いを馳せて、思わず見入ってしまいました。

Ronnie Rocket Screenplay
 こちらにリンチ自身によるシナリオが掲載されています。僕はまだ残念ながら読めていませんw。

Ronnie Rocket - Wikipedia, the free encyclopedia
 Google 翻訳

" ロニーロケットは一本足で立つために彼の能力に助けられ、神秘的な第二の次元を入力するように求めている探偵の物語を懸念。 彼は奇妙な客室と脅迫、列車の奇妙な風景にこのクエストで遮られている。 武器として電気を振るう「ドーナツ男性」によってストーカーされながら。
 探偵の物語に加えて、フィルムは、ロナルド·デ·アルテ、定期的に電気を給電中の電源に差し込むさに依存して、彼を残し外科災難を被った十代のドワーフの物語を示すことであった。 この依存性は、彼に彼が音楽や原因破壊を生成するために使用することができ、電気の上の親和性を付与します。男の子の名前自身ロニーロケットとエレクトラ-かわいい名前のタップダンサーを友達になり、ロックスターになります。"

 では『ロニー・ロケット』とはどんな映画なのか。
 すぐ上は、wikipediaの英語版へのリンクと、そのGoogle翻訳による日本語概要です。Googleくんの訳がとってもチャーミングな物語を想像させてくれます。「ドーナツ男性」という単語だけで、もうリンチファンは興奮を抑えられません(^^;)。

Ronnie_rocket

lynch ronnie rocket - Google 画像検索
 そして画像検索により見つけた、こちらもファンメイドのイメージ画の数々。
 それぞれが受け止める『ロニー・ロケット』の映像から、リンチの構想が垣間みれる…w。

◆関連リンク

Ronnie Rocket - YouTube.

Based on the opening scenes of the David Lynch script Ronnie Rocket

 上はもう一本の、これもファンメイドと思われる『ロニー・ロケット』オープニング。
lynch ronnie rocket - Google 動画検索
 こちらにも後、数本の自主作品が...。想像力を刺激するリンチの未完の企画、故でしょうか。
Scripts by David Lynch at IMSDb

"Blue Velvet (Undated Draft)
Written by David Lynch

Dune (1983-12 Draft)
Written by David Lynch,Frank Herbert

Elephant Man, The (Undated Draft)
Written by Christopher De Vore,Eric Bergren,David Lynch

Lost Highway (1995-06 Draft)
Written by David Lynch,Barry Gifford

Mulholland Drive (1999-01 Draft)
Written by David Lynch

Twin Peaks (1992 Draft)
Written by Mark Frost,David Lynch,Robert Engels

Wild At Heart (Undated Draft)
Written by David Lynch"

 昨日リンクした『ブレードランナー』の初期脚本の原文が置かれているサイトにリンチの映画化したものの初期脚本にあたる以下の原稿がアップされています。どれも興味深いものです。

・「Beautiful Dark」を読む (10): 大山崎東向日のあたり.

"「イレイザーヘッド」製作の途中から、リンチは「ロニー・ロケット(Ronnie Rocket)」という作品のシナリオを書き始めておりました。リンチとしては「ロニー・ロケット」をメイン・ストリームでの製作を……つまりどこかのスタジオに企画をもちこんで誰かの資本を使うという、ハリウッドの 製作スキームのもとで製作する道を探っていたようです。"

デヴィッド・リンチWorks

"「エレファント・マン」…世界的に大ヒット、特に日本では、ヒューマニズムを前面に押し出 した大宣伝によって連日立ち見の大ヒットを記録した。数ヵ月後に公開された「イレイザーヘッド」の存在もふっとばす勢いで。 この後、ジョージ・ルーカスより「スターウォーズ/ジェダイの復讐」の監督依頼を受けるが、コッポラのゾエトロープ・スタジオで、念願の「ロニー・ロケッ ト」の準備を始める。しかし、コッポラ作品の数々の興行的失敗で倒産。スタジオ売却となり頓挫。"

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2014.08.04

■情報 フィリップ・K・ディック原作、リドリー・スコット監督『ブレードランナー』 ハンプトン・ファンチャーによる初期脚本

Blade_runner_opening_scene_homage_

「ブレードランナー」原案 - 映画のボツ脚本・準備稿を訳して読んでみるブログ

" 今回から「ブレードランナー」(1982年)の原案、初期脚本を訳していきます。
 1980年にハンプトン・ファンチャーによって書かれた脚本を訳していくことにします。オリジナルはこちらで読めます"

 ヘボ訳者さん(失礼、ブログに書かれているペンネームのままの表記です)が訳されたハンプトン・ファンチャーによる『ブレードランナー』初期脚本のリンクです。リンク先で全文が日本語で読めます。

 貴重な翻訳として、感謝してリンク掲載させて頂きます。
 ずっと読みたいと思っていた脚本なのでとても嬉しいです。...と言いつつ、まだ読んでいません。時間が出来た時にじっくり読ませて頂くつもりです。

 このリンク先の訳稿を教えて頂いたのは、以下の『ブレードランナー』の熱烈ファンのシュウさんのブログからです。(本当はシュウさん御本人のFacebook経由なのですが、リンクとしてはブログ記事の方が適当かと考え、こちらを紹介しておきます。)シュウさん、いつもながら貴重な情報、ありがとうございます。

Blade Runner the ultimate workprint [HD project]|シュウさんのブログ

"1980年に執筆されたブレードランナーの「最初期」のシナリオを、それも日本語訳で読める、とっておきのサイトなのです。 映画のボツ脚本・準備稿を訳して読んでみるブログ"

◆関連リンク
「エイリアン3」(ギブソン版)あとがき - 映画のボツ脚本・準備稿を訳して読んでみるブログ - Yahoo!ブログ

" ウィリアム・ギブソンによる「エイリアン3」の原案を訳し終わりました。 いくつか存在する「エイリアン3」ボツ脚本の一つですが、「エイリアン2」のストレートな続編として、植民星LV426から生還したヒックスとビショップが活躍する内容は、個人的に非常に楽しめました。
 「ニューロマンサー」の舞台を千葉にした日本通(?)のギブソンらしく、さり気なく「これはギンザじゃ買えないぜ」というセリフがあったりするのにもニヤリとさせられます。"

 そしてSFファンの皆さんには、こちらもお薦め。
 何と噂のみで幻であった、サイバーパンクの祖にしてその全体(^^;)でもあるカナダの作家ウィリアム・ギブソンによる『エイリアン3』スクリプト。
 ディヴィッド・フィンチャーとギブスンの夢の響宴を幻視したファンも少なくないでしょう。そんな貴重なスクリプトも日本語化されています。

 素晴らし過ぎます。 

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