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2014.10.29

■感想 ラース・フォン・トリアー『ニンフォマニアック vol.1』"Nymph()maniac"

Nymphomaniac Official Trailer from Zentropa on Vimeo
 ラース・フォン・トリアー『ニンフォマニアック』を伏見ミリオン座で観た。
 今回も痛切に素晴らしい映像物語。そしてメランコリックな、まさかのコメディ。
 主人公ジョーのエキセントリックだけど植物のように平常な感性と、ステラン・スカルスガルド演ずるセリグマンの会話の含蓄にヤられます。

Nympho

 vol.1における最高のシーンは、ユマ・サーマン演じるミセスHが、ジョーのアパートに3人の子供を連れて現れ演じられるシュールな痴話の直後、セリグマンに語る「オムレツを作るには卵を割らなきゃ」というジョーの傷付いた顔の表情と続いて映し出されるポーの本の稠密なイラストの映像と、かぶるセリグマンの幻想に関する独白。

 このシーンはトリアーの頭脳からしか生み出せ得ない、この世に彼だけが描き出せる奇想である。こういうところが、僕にとってのトリアーが全作百発百中な意味なんだろうと思ってしまう。ある意味、凄絶。

 冒頭の予告篇、コマーシャルとしてこうなるのは仕方ないけど、この映画の本質を全くとらえてないように感じるのは僕だけだろうか(^^)。

◆関連リンク
Rammstein - Führe mich - YouTube.
 『ニンフォマニアック』主題歌、劇場の大音響で痺れた。

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