■情報 樋口真嗣監督 尾上克郎特技監督『進撃の巨人』公式サイト
" 今回の実写版では、“超大型巨人”の大きさが超ド級の120mと設定されていることも明らかになった。この大きさは、今年公開され、歴代最大のゴジラと言われた『GODZILLA ゴジラ』の108mさえも超える大きさとなっている。
本作の公開月が2015年「8月」・「9月」での2部作連続公開という事が発表され、来夏の超大本命作として、日本中に強烈なインパクトを与えることは間違いない"
なんとギャレス・エドワーズ版ゴジラを超える120m。
8頭身として顔の大きさが15mとすると、エレンの身長の約8倍。このポスターくらいの迫力の巨体ということなのでしょう。
樋口真嗣監督と尾上克郎特技監督による、超絶ビジュアルが期待されます。
そんな中、最近、特技監督 尾上克郎さんの特撮,SFXに関するスタンスを、以下の本で拝見した。
・『別冊映画秘宝 新世紀特撮映画読本』
切通理作さんの "けれども「ゴジラ」はそこに居た! レジェンドゴジ批判派に応えます"という論考に紹介された尾上特技監督の言葉(P32)。
"昔は空をホリゾントに描いて、ミニチュア飾って、ゴジラが歩いてくるのを撮るのが<特撮>だったんだけど、今はそれで一般のお客様が納得する映像を撮るのは難しい"
そして、切通理作さんのTwitterでの発言。
"特撮博物館特別イベント『ミニチュア特撮課外講座』。参加者がその場で巨神兵を動かし中央線を走らせビルを倒す実演と、一転して「ミニチュア=箱庭」的思い 込みを払拭する最先端の映像表現を目の当たりにしながら特撮の未来が語られる。「どの手段を使うかは俺が決める」という尾上克郎氏が頼もしい。"
後編はの特技監督の尾上克郎さんをゲストに、マーブリング岩崎夫妻さんとの間でパネルトーク。 「シャッターアイランド」や「私は貝になりたい」でのミニチュアの使われ方を映像で解説する部分では、現在のCGとの棲み分けを興味深く見る事が出来ました。 シャッターアイランドはミニチュア合成が多かったんだなぁ… 尾上さんの話はどれもこれも面白かったのですが、 「新しい事に挑戦し続ける。というのが特撮だったはずがいつの間にか伝統芸になってしまった」 「伝統工芸に胡坐をかいて、世の中が違うところに行っていた」
尾上特技監督が監督補を務められ樋口真嗣監督と組まれた前作「巨神兵東京に現わる」について、以前書いた記事 (感想(2) 「館長庵野秀明 特撮博物館」 ミニチュア特撮の未来)と重複するけれど、まさに同感。ミニチュア特撮はワンダーを描く一つの手段であり、伝統工芸になった「手段」が先行して、逆にワンダーが減退したら本末転倒。
極限映像を描く手段として、ミニチュア特撮の偶然性と、CGによる細密デテイル描写の融合等、尾上特技映像を本作で是非見せていただきたいと思う。
人間の動きをモーションキャプチャし、ゴジラのCGの動きに、特撮のメリット(円谷英二のワンダーのコアの一つ)を取り入れたギャレス監督のレジェンドゴジラ映像を超える巨人映像を日本のスクリーン(そして世界のスクリーン)に描き出してほしいものです。期待!!
■関連リンク
・『Cinefex No.34 日本版 −GODZILLA ゴジラ−:』
日本のゴジラ特撮の魂をどうレジェンドゴジラ映像に取り込んだかについても記述されていたら読んでみたい本です(すみません、まだ買っていないw)。
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