■感想 松岡錠司監督『深夜食堂』
▶ 映画『深夜食堂』予告編 - YouTube
映画『深夜食堂』公式サイト
正月休みにTV3シリーズをイッキ見w、これ、まさに半村良の人情物(特に同じ新宿を舞台にした『雨やどり』)にダイレクトにつながるドラマですね。そして西岸良平の懐かしい昭和の漫画世界(僕の好きなのは、西岸SF短篇『地球最後の日』『魔術師』 『ヒッパルコスの海』等)。
半村良&西岸良平ファンの僕は、必見ではないか、と観に行きました。
いつもの奇想映像の紹介とは毛色が違いますが、今回はご容赦ください(^^;)。通常、クールなというか冷徹な映画に惹かれるのだけれど、何故かそれとバランスするかの様に時々こんな昭和人情物なドラマを愛してしまうのです。昭和生まれの体質は変えられませんw。
観た映画館は各務原イオンシネマ。
松岡錠司監督の出身地、愛知県一宮市ではこの映画の公開劇場がなく、愛知県で公開されているのは、一宮から一番近いのが名古屋市。実はそれよりも岐阜県の各務原が一宮に近いので、もしかしたら監督の故郷に一番近い映画館で見たのかもしれないw。
映画は、もっとウェットかと思ったら、意外とドライな感覚。
映画版なので、常連の登場人物 忠さんとかのエピソードを腰を落ち着けてやるのかと思っていたけれど、今回の3話構成のオムニバスタイプ。
新しい登場人物を各話配して、いつものテレビシリーズの各話演出と近い感じで、肩の力が入りすぎていないところが深夜食堂。
3話とも、テレビ同様、いい味を出している。そしていつもより凝ったセットと演出、カメラワーク。まさに本篇感覚でグレードアップされた「めしや」がそこに存在した。
特に田中裕子のエピソードは笑いました。「カッチワリィ〜イカガッスッカ〜〜」ってw。
やはり半村良人情物ファンには必見の映画でした(^^)。ちなみにSF、ミステリー、奇想成分はゼロですので、ご注意ください。
◆関連リンク
・深夜食堂 - Wikipedia
・
福原希己江 - できること [Live] - YouTube
『深夜食堂2』第一話「再び赤いウィンナー」挿入歌。
TVシリーズの中でも屈指の出来であったこの回、松重豊演じる「竜ちゃん」の過去と現在の交差とこの挿入歌が描き出した世界は、深夜食堂の世界をまさに結晶化したような素晴らしい出来でした。
・▶ 主題歌「思ひで」鈴木常吉 - YouTube
福原希己江の挿入歌に並んで、この主題歌のペーソス、最高ですね。
この二人の音楽で、西岸良平の以下の作品を映像化してほしいのは、僕だけでしょうか。
・西岸 良平『名作合本2 地球最後の日&魔術師』
"西岸良平の名作集『ロマン劇場 地球最後の日』と『新生活読本 魔術師』の超豪華合本登場!!
平凡なサラリーマンの本田健に銀河連盟より下された、とんでもない指令!!"
"両親を亡くし、小さなアパートで肩寄せ合い暮らす兄妹と、歳の離れた幼い弟。そう言えばむかし、お父さんが月の土地を買ってくれたっけ。
そこは“ヒッパルコスの海"を臨む100坪の土地。「ほら」と指差し、兄弟は儚い夢を見る…"
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