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2015.03.02

■予告篇 アレクセイ・ゲルマン監督『神々のたそがれ : HARD TO BE A GOD』(原作ストルガルツキー兄弟『神様はつらい』)

▶ アレクセイ・ゲルマン監督『神々のたそがれ』予告編 - YouTube

" 製作期間15年、原作ストルガルツキー兄弟(タルコフスキー『ストーカー』)、 巨匠アレクセイ・ゲルマンによる不朽不滅の遺作、 2015年3月15日より、渋谷ユーロスペースほかで公開!

 人間が、神になる惑星。
 舞台は、とある惑星の都市アルカナル。この惑星は、地球から800年ほど遅れた発展を­遂げており、中世ルネッサンス期を迎えているかのようであった。そこに目を付けた地球­人たちは、科学者・歴史家らの調査団を派遣した。しかし、最初の潜入から20年が経過­しても、そこで繰り広げられるのは、圧政、殺戮、知的財産の抹殺であり、文化発展の兆­しは全く見られない。地球人の一人、ドン・ルマータは、未来から知識と力を持って現れ­た神のごとき存在として惑星の人々から崇められているが、政治に介入することは許され­ず、ただただ権力者たちによって繰り広げられる蛮行を傍観するのみであった…。"

「神々のたそがれ」公式サイト

 ストルガツキー兄弟のSF「神様はつらい」が原作。
 こちらのページの頭の雰囲気は、まるでジェームス・ティプトリー・JrのSFのような雰囲気。異世界の異質の知性の香りがします。

 また、公式サイトの紹介文が凄すぎるので思わず引用w。

"≪ この作品は強烈な竜巻のごとく、全ての映画を粉砕する威力がある ≫
ユーリー・ノルシュテイン(映画監督)
『神々 のたそがれ』は強烈なインパクトを与える自然現象であり、過去に撮られた作品全てを粉砕するだけの威力を持っている。映画作品とは竜巻と同じく自然現象な のだ。竜巻は悪だとする考えもあるだろう。しかし竜巻無しの自然はありえない。竜巻は自然の不可欠の一部なのだ。今後、この作品を抜きにして映画とは何かを知ることはできない。

"≪ アレクセイ・ゲルマンに比べれば、タランティーノはただのディズニー映画だ ≫
ウンベルト・エーコ(哲学者、小説家)
不 寛容、狂信、言語に絶する残虐からなるこの地獄において、観客はわれ関せずの態度を取ることなどできない。他人事であるかのような、この“物語”があなた 個人には関係がないかのような態度を取ることはできないのだ。そうではなく、この映画はまさしくわれわれのことを描いているのである。われわれに起こるか もしれないこと、あるいはすでに起こってしまってさえいることを。"

"≪ 傑作の概念を遥かに超えた途方もない作品 ≫
蓮實重彦(映画評論家)
これを見ずに映画など語ってはならない。
傑作の概念を遥かに超えたこの途方もない作品を前に、久方ぶりにそう断言しうる僥倖を、彼岸のゲルマン監督に感謝しよう。"

 これだけのお歴々がここまでのコメントとは、途方も無い映画なのだろうか。
 これは観逃すわけにはいかないが、何と東海地方では上映予定がない。京都まで行くしかないのか?!!

◆関連リンク

▶ Hard to Be a God (2014) Trailer #2, english subtitles - YouTube
 こちらの英語圏版の予告編もさらにハードな感じで良い。
アレクセイ・ゲルマン監督作品『神々のたそがれ』 | Facebook
Трудно быть Богом(ロシア公式サイト)
アレクセイ・ゲルマン - Wikipedia
Aleksei Yuryevich German (wiki 英語)
Герман, Алексей Юрьевич — Википедия.(wiki ロシア語)
HARD TO BE A GOD (2013) Excerpt on Vimeo(ZOMBIE手帖ブログ経由)
 冒頭17分の動画がVIMEOで紹介されています。
▶ Алексей Герман. Трудно быть с Богом - YouTube 監督のドキュメンタリー
Hard to be a God - PC - Greleases
 「神様はつらい」を基にしたPC用ロールプレイングゲーム。
『Hard to be a God (輸入版PCソフト)』
アレクセイ・ゲルマンインタヴュー『もう、うんざりだ』(インタビュー翻訳記事) | CHEMODAN

Talkingheads-series ストルガツキー兄弟・紹介.

"『世界 終末十億年前』に掲載されているアルカージイによる自伝を読むと、次のようなことが書かれている。
「われわれのシナリオによって、4本の映画が撮られた。1本はひどい代物で、2本はまま我慢ができ、1本は世界的水準にある出来だ」。
 ストルガツキー兄弟の映像化作品としては、アンドレイ・タルコフスキー監督の『ストーカー』(79年)があまりにも有名である。しかし、そのために書いたシナリオ『願望機』はいわゆるボツとなり、『ストーカー』は、ストルガツキー兄弟の意図とは違った映像作品として仕上がった。その辺りのストルガツキー兄弟の心境には、複雑なものがあるようだ。
  「これが、高度な国際級の作品であることはだれも疑っていない。だが、このことばを自賛ととってもらいたくない! 映画『ストーカー』の製作については、 その主たる功績はタルコフスキーのものであって、われわれはただ彼の下働きをしたにすぎない」(アルカージイ)。
 『ストーカー』以外の映画化作品としては、『ホテル〈遭難したアルピニスト〉』(グリゴゴーリイ・クロマーノフ監督、原作の訳題は『幽霊殺人』)や『ス プーン五杯の霊薬』(B・イフチェンコ監督)、『こびと』(原作の訳題は『リットルマン』、チェコスロバキアで映画化)、『神様はつらい』(西独とソ連の 共同製作)などがあるらしい。先のアルカージイの証言より1つ本数が多いが、『こびと』と『神様はつらい』は本当に完成しているのかよくわからない(前者 は「撮影を開始」、後者は「交渉の段階」と深見氏が紹介しているが、その後どうなったかは残念ながら確認できていないのです)。"

Hard to Be a God (1989 film) - Wiki
 ストルガルツキー兄弟『神様はつらい』、ピーター・フレイシュマン監督による1989年の映画化作品。

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