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2015年5月

2015.05.27

■情報 諸星大二郎 『マッドメンの世界』と原画展

News_xlarge_madmen

諸星大二郎 マッドメンの世界 :諸星 大二郎|河出書房新社.

"諸星大二郎、『マッドメン』の聖地パプアニューギニアへ。初の現地取材を敢行。描き下ろしの新作マンガ37ページ掲載。対談=細野晴臣、高橋留美子。イラスト=山田章博、ヤマザキマリ。"

諸星大二郎「マッドメン」中心にした原画展、新作版画などグッズも販売 - コミックナタリー.

"諸星大二郎原画展~『文藝別冊 諸星大二郎 マッドメンの世界』(河出書房新社)出版記念~ 会期:2015年5月23日(土)~6月8日(月)※水曜休廊 時間:12:00~19:00(最終日17:00まで) 会場:GALLERY リトルハイ 住所:東京都中野区中野5-52-15 ブロードウェイセンター 4F 464-2号 入場無料"

諸星大二郎の原画展「文藝別冊 諸星大二郎 マッドメンの世界」がGALLERYリトルハイで開催 | ARTIST DATABASE.

"その「文藝別冊 諸星 大二郎 マッドメンの世界」とは諸星大二郎さん自身が聖地パプアニューギニアへ現地取材を敢行し、奇界な旅の一部始終を、写真とともに40ページにわたり 収録たものです。「奇界遺産」などで知られる佐藤健寿さんが撮影を担当しています。諸星大二郎さんの描き下ろしの新作マンガ37ページが掲載されています。"

奇界遺産(公式Facebook)
 こちらに『諸星 大二郎 マッドメンの世界』で使われているパプアニューギニアを現地取材された写真がいくつか公開されています。
 これが本当に諸星大二郎世界の空気を表現していて、とても素晴らしい。
 必見です。(引用したくてたまらないですが、控えました。Facebookだと、シェアという便利な手段があるので、究極映像研Facebookにはこの写真が引用されていますw。こちらこちらです)

x51 (Kenji Sato) Instagram Photos and Videos | instidy.com - Instagram Online Viewer.
 『奇界遺産』の写真家 佐藤健寿氏インスタグラ。

◆関連リンク
『諸星大二郎 マッドメンの世界 (文藝別冊/KAWADE夢ムック)』

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2015.05.25

■情報 デヴィッド・リンチ、「ツイン・ピークス」続篇を監督!


David Lynch Twitter

"Dear Twitter Friends, the rumors are not what they seem ..... It is !!! Happening again. #TwinPeaks returns on @SHO_Network"

「ツイン・ピークス」続編が再始動 デヴィッド・リンチと和解 - シネマトゥデイ.

"当初の予定だった9話を超えるエピソード数が製作されるとのこと。The Hollywood Reporterなどによると、Showtimeのデヴィッド・ネヴィンズ社長は「(クリエイターの)マーク(・フロスト)とデヴィッド(・リンチ)が淹れるうまいコーヒーは、いつにも増しておいしい。淹れるのに時間がかかっただけの価値はあるし、カップも思っていた以上に大きなものとなった。デヴィッドは全話を監督することになり、当初予定していた9時間を超えるものになる。今から製作準備スタートだ!!」"

 なんとも嬉しいニュース。
 2016年にデイヴィッド・リンチの監督する『ツイン・ピークス』が我々の元に帰ってくる。しかも9本以上の長さ! これは以前の放映の時の演出話数6本(パイロット含)より多い! まったく贅沢なことである。
 これも最近のアメリカTVドラマの隆盛の恩恵であろうか。
 『インランド・エンパイア』以来、監督作のないリンチに、来年9本以上の新作! もうファンにとってはワンダフルとしか言いようのない、素晴らしいプレゼントである。
 WOWOW会員である私は、ぜひ本シリーズも、初回の時と同様にWOWOWでの放映を実現してほしいものである(勝手言ってすみませんw)。


”Twin Peaks without David Lynch is like…??” - YouTube.

"Mädchen E. Amick (playing Shelly Johnson in Twin Peak) post this video on her whosay.com-s page and added:"

 『ツイン・ピークス』の俳優たちが一致団結して、リンチの監督復帰を願った動画「デヴィッド・リンチのいない『ツイン・ピークス』なんて、まるで....」。あの人やこの人も参加。
 これはシェリー・ジョンソン役の女優 メッチェン・アミックが自身のFacebookで出演者たちに投稿を促し、アップロードしたものとのこと。

『ツイン・ピークス』キャスト、降板したリンチ監督の呼び戻しキャンペーンを開始
 こちらに日本語で、「デヴィッド・リンチのいない『ツイン・ピークス』なんて、まるで....」の「....」部分が一部翻訳されています。

続きを読む "■情報 デヴィッド・リンチ、「ツイン・ピークス」続篇を監督!"

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2015.05.12

■情報 SF航空宇宙ショー : Sci-Fi Air Show

The Jupiter 2 Lost but not forgotten from william george on Vimeo
 『宇宙家族ロビンソン』に登場する「ジュピター2号」のSci-Fi Air Showでの展示風景とフライングソーサー型宇宙機の歴史映像(^^)。航空祭に実物の「ジュピター2号」が展示されている様子がとてもリアルで、往年のファンにはとても嬉しい光景になっている。こんな航空宇宙ショーに是非、参加したい(w)と調べてみると、、、。

Scifi_01down

Sci-Fi Airshow :: Home 公式HP
Sci-Fi Airshow: Guided Tour 公式ガイドツアー(スライドショー)
 (永瀬 唯さんのFacebookの書き込み - Sci-Fi AIR SHOW SPACEPLANE ORION NEVER DIE!より知りました)

 登場する航空宇宙機は、『原子力潜水艦シービュー号』のフライングサブ、『巨人の惑星』のスピンドリフト号、『猿の惑星』のリバティ2着陸船、『宇宙空母ギャラクティカ』のシャトルとバイパー、『スペース1999』のマークⅨ ホーク、イーグル4、そして『2001年宇宙の旅』のパンナム オリオン号という錚々たるラインナップ。

 各航空宇宙機にまつわる製造から現在に至る、機体のエピソードが公式HPで紹介されているので、楽しんでいただきたい。
  
 Sci-Fi Air Show 、日本でも円谷英二が極秘裏に造った実機のジェットビートルwとか、航空ショーで御披露目して欲しいですね(^^)。

 公式FBページをみると、2010年から活動されてるようですね。

 憧れの宇宙航空ショー(The Sci-Fi Air Show) : monogocoroさんの記事によると、この航空宇宙ショーを開催されているのは、Industrial Light and Magic(ILM)視覚効果部門主任のBill George氏(IMDb)とのこと。ビル・ジョージ氏の携わった仕事については、Google検索 結果をご覧ください。

 このリアリティの作り込み、とても好きです(^^)。

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2015.05.11

■感想 ダーレン・アロノフスキー監督『ノア 約束の舟』


▶ 『ノア 約束の舟』 「天地創造」シーン 特別映像 - YouTube
▶ 『ノア 約束の舟』予告編 - YouTube
 ダーレン・アロノフスキー監督『ノア 約束の舟』録画見。
 予想したのと随分異なる(良い方に)映画だった。なかなかの奇想で、そしてテーマもラジカル。SF映画として観てもなかなか良いです。


********以下、ネタバレ注意*********



 奇想部分は、堕天使であり地で泥の巨人となったものたちの描写。
 まるでイワオトコw。ここのところは、もしかしてCGでなくコマ撮りなのではないだろうか。その複数本の手が蠢くところとか、映像が素敵です。

 そしてテーマ部分、本来聖書では、ノアの3人の息子にそれぞれ妻がいてそこから人類は再生していく、というものなのに対して、映画では妻が居るのは長男のみ。で、その妻は子供ができない体で、ノアは人類の絶滅を意図していた、というところ。

 人類を根絶やしにして、再び動物だけ楽園を作る神とノアの目的。
 これによる葛藤が描かれるところが、テーマ的にとても面白かった。ラストは僕はちょっと物足りなかったけれど、テーマ設定はなかなかのもの。

 この巨人について記述したページが見つかりましたが、「グリゴリとはエノク書に登場する堕天使の一団で、ギリシャ語の「見張る者」が原義だそうな。劇中でも「ウォッチャー=番人」と呼ばれております」とのことです。

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2015.05.06

■感想 浅野いにお『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』


▶ BC「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」公式PV - YouTube
作品詳細『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』 | ビッグコミックスピリッツ公式サイト -スピネット-

"浅野いにお最新作。少女のデストピア青春譜
3年前の8月31日。突如 『侵略者』の巨大な『母艦』が東京へ舞い降り、この世界は終わりを迎えるかにみえた――
その後、絶望は日常へと溶け込んでゆき、大きな円盤が空に浮かぶ世界は今日も変わらず廻り続ける。
小山門出(こやまかどで)、中川凰蘭(なかがわおうらん)、2人の女子高生は終わりを迎えなかった世界で青春時代を通行中!"

 浅野いにお『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』1,2読了。
 『幼年期の終わり』のような「空飛ぶ円盤」に空を覆われた8.31事件から3年たった東京を舞台にした、持続する終末の街を描いた物語。

 8.31は3.11の暗喩(直喩に近いですね(^^;))。
 汚染が心配される「A線」というのはもちろん放射線、福島東電原発を想起させるし、子供たちに重くのしかかる現実もリアル。

 ネットと現実が複合した子供たちの現実の描写が、現代を見事に描いてますね。
 浅野いにおの絵で、作中、古市憲寿『絶望の国の幸福な若者たち』を読む主人公。これはまさにTBSラジオ「文化系トークラジオLife」系漫画(^^)。

◆関連リンク
「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 1巻」 | 小学館
・「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 2巻」 | 小学館
 こちらで、1,2巻の冒頭の一部を立ち読みできます。
浅野いにお『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』

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2015.05.05

■感想 押井守監督『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』


▶ 映画『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』予告編 - YouTube

 押井守監督『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』、初日に観てきた。
 残念ながら岐阜の劇場では映画の日だというのに、20:30からの回はわずか客が7人。しかもoldパトレーバーファンらしき中年男性wばかりで一般客らしき人がいない。この地方劇場、夜の上映だけで判断はできないが、ここからヒットは危ぶまれ、『ガルム・ウォーズ』を観たい押井ファンの不安をかきたてる。

 今回 THE NEXT GENERATION 映画版は、予告篇でも明らかだが、アニメ『機動警察パトレイバー 2 the Movie』をまさに実写映画としてなぞって描写していく。
 映像と音の迫力はなかなかで、アニメ版(充分迫力があったと思うが)で、東京の街のリアリティを出し切れていなかった部分を実写化で思う存分、実景を舞台に描き出している。

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 いくつか印象的なシーンはあるが、僕が一番ゾクゾクしたのは熱光学迷彩ヘリが、透明化して横断歩道の下を潜っていくシーン。まさに東京の街に現れた異質。
 東京の街、湾岸、そして入り組んだ水路の実在感、そんな我々の日常の情景に現れる異質なヘリ、戦闘機、そしてレイバーのリアル。映像と音響の迫力と、それに対して『機動警察パトレイバー 2 the Movie』をなぞりつつ、その残滓のみの中身で描かれる空虚な「正義の戦争」。

 鑑賞後のファーストインプレッションは、「仏作って魂入れず」という感想。
 せっかくリアルに実現した戦争ロボットアクションという仏像は、何とその中身は『機動警察パトレイバー 2 the Movie』の各シーンと人物たちの残滓のみ。

Pat_4

 いったい今回のテロリストが何をやりたいのか、そして特車2課面々が何を守りたいのか、警察機構の中で後藤田が怒っている対象は何か、いずれもほとんど描かれず、物語は魂を持たず、空虚に空回りする画面と音の豪華な出来。(試写を観た人の感想等をネットで読むと実写映像の迫力でかなりのファンが満足している風に読めるが、、、。)

 もともとタイトル「TNG」とキャラクターたちの前作パロディ的な名前は、前作をなぞりますよ、という出がらしにならざる得ないテーマに対して、押井守の制作のモチベーションが上がっていないことの現れだったのかもしれない。

 前作は自衛隊のPKO出動に対して明らかに政治的なメッセージが詰まっていたと思う。そして現在、有事法制について、時代はむしろ柘植の考えていた方向に進もうとしているかにみえる。
 これに対して、今回、押井守がどういうスタンスを取るのかが、ファンの一つの注目点だったと思うけれど、前半水路のシーンで少し思想らしきが語られるが、ほとんどそこには触れていない、というのが僕の印象。

 そうした意味でも「魂」は入っていない。いったい押井守はどうしてしまったんだろう、というのが第一印象である(それとも前作での伊藤和典の功績は随分と大きかったということなのだろうか?)。
 押井守は、この空虚こそが現在をあぶり出すと考えているのだろうか、、、。作中でも後藤田に先代の伝統をなぞるしかない、と言わせているので、まさに描きたいのは2代目の空虚だったのかもしれない。

Pat_kessen_3

 そしてそこからあぶりだされるのは、平和さえ空虚になった現代なのだろうか。シリーズ第7章「大いなる遺産」で描かれた「守るべきもの」が、今回薄いことからもそんな寂しいテーマ設定を伺えないこともないのだが、、、。

 以下、ある方に教えていただいたTNGの関係者の方のブログでは、本作(と思われる)は「内輪のゴタゴタ」で「送り手の誠意」がない状態で公開され、「押井監督ファン納得の作品」である「秋には20分長い全長版/長尺版が公開される」という記述がされている。

 今回は本作の初回公開時の感想で、「全長版」なるものがあるとすれば、そちらでしかと押井映画として再鑑賞したいと思う。

また、さくら: クラッシュドアイス

"(略) 今日はパト劇場、長尺版の試写会でした。(前ブログの映画とは違うよん) 5月に公開されるのは、これより20分短縮したものらしい…… (略)"

さむ: クラッシュドアイス

"(略) 秋には全長版が公開されると聞きました。 押井監督ファン納得の作品だと思います。 ようやく映画になったなと……。 (略)"

◆関連リンク
押井 守, 山邑 圭『TOKYO WAR2  灰色の幽霊 THE NEXT GENERATION パトレイバー』

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