■写真レポート 藤森照信設計デザイン「モザイクタイルミュージアム」
藤森照信氏デザインの「モザイクタイルミュージアム」が多治見市にオープンしたので行ってきました。今回はその写真レポートです。
先日の記事で紹介した茅野市にある藤森氏の初建築作品である「神長守矢家祈祷殿」にも通じる周りの緑と建物の調和が見事な景観。
それにしても高さ20mほどの絶壁(角度90度)になった、土塗りのように見える両側の壁は圧巻(写真右は玄関から見上げたその絶壁)。タイルミュージアムなのに外観は屋根のみがタイル貼り。
モザイクタイルミュージアムとは | tmtm28
"藤森照信 ふじもり てるのぶ(建築史家、建築家)
建築物を構成する素材の中で最も根源的なものは何か、という問いに、藤森氏は「土」と答えています。タイルもまた、土を焼成して作る建材のひとつ。その原料となる粘土を掘り出している採土場の風景から、今回のタイル館のイメージは出来上がりました。"
というのが土の絶壁の意味のようです。
内部、4階はタイルが映えるのは屋外であるという藤森氏の考えで、展示会場天井に5mほどの大穴が開いている独特の空間。上の建築模型で構造はわかって頂けると思うが、まさに天井に大穴が開いている。これはガラスが嵌っているわけでなく、まさに天井から外の風が吹き込む穴なのである。
雨も風も吹き込むが展示物がタイルだからこそ出来た、美術館として特異な空間。
ということで4F展示場の作品は全てこのようなタイルに描かれた絵とタイルの造形。それにしても大雨と風の酷い日は、展示場としては閉鎖されるのではないかと心配してしまう。
各階を結ぶ階段スペースも吹き抜けになっていて気持ちの良い演出。ここでも温もりのある土の感覚が活かされているのはまさに藤森建築の真髄。
この建物、実は近所なのだけれど計画も全く知らなくて、新聞でオープン記事を観た時も何だか藤森作品に似ているな〜とぼんやり思ったのだけれど、まさにズバリで驚きました。
2ヶ月ほどの間にその作品を4点拝見できて、奇想建築ファンとしては眼の至福でした。
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