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2017.11.20

■感想 虚淵玄 脚本、静野孔文,瀬下寛之 監督『GODZILLA 怪獣惑星』


アニメーション映画『GODZILLA 怪獣惑星』本予告 - YouTube.

 『GODZILLA 怪獣惑星』をミッドランドスクエアシネマ2、8番スクリーンで初日に観てきた。
 まず以下はネタバレしませんが、これは新しいゴジラ映画として、何も情報なしで観に行く映画だと思う。すぐに情報シャットアウトして映画館へ向かうことをお薦め。あと劇場へ早く着いても、映画館に置いてあるチラシ類も見ちゃだめw。御注意下さい。
 情報シャットアウトして観ると、『シン・ゴジラ』とはまた別種の新しいゴジラの姿に驚くはず。特に今回は凶暴さはピカイチ、さらにその存在のSF的な設定と、さらにどう討ち取るのかという難問度合いも格別。そんなゴジラを観たい方にはまさにお薦めです。

 特に映画として、虚淵 玄の絶望が冴える。絶望のクラスでは『シン・ゴジラ』を超えるスケール。また時間スケールとそれによる進化の形が興味深い。

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  映画としては、音響が素晴らしく凝っている。熱線のショック感が凄い。これは大音響の劇場での鑑賞がお薦め。僕が観たミッドランドシネマは、ドルビーアトモスのスクリーンもあるけれど、8番スクリーンは残念ながら違う。けれども、はじめてだったけれど、この劇場の音響すごく迫力がある。またスクリーンの大きさもかなり満足できる(109シネマのIMAXと面積では結構近いのでは?)。駅からも近いし、今後、こちらも通ってみようかな。

 次に映像は、ある意味観たことのないものになっている。超硬質なセルルックCG。
 宇宙船シーンは今までの日本映像で観たことないレベル。(シドニア観てないんでそちらが既に実現していた映像なのかもしれない…w)

 機体や スーツのくたびれ感。宇宙機の重量感。いずれも米国映画のSF大作の迫力に負けていないし、独特の質感が後述するようにとても興味深い。
 『亜人』は観ていたけれどポリゴンのCG映像のレベルがさらに進化しているように思う。

 物語も音響も理解できるけれど、あの映像の質感量感の他にはない異質さは、一回では解析しきれない感じ。単に僕の映像感知力が錆びてきてるかもしれないけれど…(^^;)。ストーリーも見せるが、この映像はとにかく一見の価値があると思う。

 そしてこの映像で、今後、何が可能になるかを考えるとワクワクする。本格宇宙SFは可能だろう。
 小松左京が生きて若かったら、『ゴルディアスの結び目』の映像化を望んだかもしれない。練られた演技も邦画の実写というよりむしろ西欧映画のレベルで、存在感がとてもいい。(顔の表情はまだいまいちだけれど…)

 映像の異質感が何に由来するか。ゴジラの質感か。セルルックでのリアルな汚れ描写か。縦横無尽のカメラの動きとアングルなのか。物語の絶望と、ゴジラ映画としての異質感、そうしたものに間違いなくこの新しい映像が大きく貢献している。

 今後もこの道の進化からは眼が離せない。

◆関連リンク
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