■感想 パティ・ジェンキンス監督『モンスター』
"Monster" Trailer
パティ・ジェンキンス監督『モンスター』(2003) WOWOW録画初見。
録り貯めたブルーレイからランダムにタイトルからだけで選んで観た映画で実は事前情報ゼロw。 ヘビーな内容にグッと来て、エンドタイトルで主役がシャーリーズ・セロンであることを知る(!)。
荒んだ40代のぴったりの女優をどこで連れてきたんだろう、とボケたことを考えていたので吃驚。さらにネット検索して、なんとこの作品でアカデミー主演女優賞受賞。1975年生まれなので、この作品の時点では28歳! 体重を13kg増やして撮影に臨んだとのことだけれど、トイレで身体を洗うシーンとか、体のたるみ含めて人生に疲れきった四十代にしか見えないので、改めてその女優魂の凄さに驚愕。『マッドマックス フューリーロード』『アトミック・ブロンド』と同じ女優さんとはとても思えない。
左から実在した本作のモデル アイリーン・ウォーノス 、セロン演じるアイリーン、セロン、『マッドマックス』フェリオサ。
この映画は、実在した殺人犯を実録で描いた作品とのことだけれど、育ちの環境により底の底まで落ちていく主人公の姿がまさにリアルに迫ってくる迫真の作品。
特にラストのにがさはかなりのレベル。この救われなさ感はちょっと他にないのではというレベル。モデルとなったアイリーン・ウォーノスのドキュメンタリーもあるとのこと、しかも彼女の発言として、キリストの磔される時の気持ちがよく分かるとか、相当レベルのサイコな内容になっているとのことで、こちらも是非一回見てみたいと思う。
監督は『ワンダーウーマン』が2作目の長編となるパティ・ジェンキンス監督の第一回監督作品。こんな女性テーマの作品を撮る監督だからこそ『ワンダーウーマン』のあの世界が撮れたのかもしれない。それにしても14年前のこの作品の次に『ワンダーウーマン』を撮らせた製作陣も凄い。
今年公開予定の同監督の第三作『ワンダーウーマン1984』もさらに凄く楽しみになりました。
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