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2019.08.19

■レポート 太陽の塔イルミネーションと生命の樹公開

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 太陽の塔イルミネーションと内部公開を、8/10に見学してきました。
 2018年3月の内部公開からずっと行きたかったのですが、お盆休みの3-4日前に予約サイトを見たら、夜の部が空いていたので、予約して出かけました。ちょうど夜間のイルミネーションイベントもやっていて、8/25までがお薦めです。

 太陽の塔オフィシャルサイト「太陽の塔」入館予約はこちらから。

 イルミネーションについては、こちらに情報。

"2019年7月20日(土曜日)から8月25日(日曜日)
※水曜日定休(8月14日(水曜日)は開園)

毎年恒例となった幻想的な光の祭宴を、今年は期間を大幅に延長して開催。会場全体をミラーボールの輝きでライトアップし、太陽の塔とのコラボレーションで夏の夜を華やかに彩ります。"

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 内部の「生命の樹」は、1970年の万博での展示をできるだけ再現したもの。地下展示空間は埋められてしまい、上部の大屋根も撤去されてしまっているため、当時のテーマ館の展示のうち、現在見られるのは、「太陽の塔」とその内部にある生命進化をディスプレイした「生命の樹」、そして地下で展示されていた「地底の太陽」と民俗学的な仮面を配し地下展示のエッセンスを示した導入部のみである。

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 地下展示のうちの「地底の太陽」と仮面展示は、「生命の樹」のある太陽の塔内部へ誘導する通路の短い空間に展示されている。
 当時の地下空間の「いのち」「ひと」「こころ」と名付けられた空間の雰囲気をこれらの造形物と、「地底の太陽」へのプロジェクションマッピングの映像で再現している。再現度合いは、、、当時、小学生で万博自体へは1日だけ行ったけれど、こうした有名展示はひとつも見ていない(父親が並ぶのが大嫌いな人で、大ものの展示は一切見ていないw)僕には、どの程度、当時の雰囲気が再現されているのかは比較のしようがない。

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 そして「生命の樹」のサイケデリックな色彩に頭がクラクラ。ここは、撮ってきた写真で見ているより、素晴らしい照明効果です。
 写真だけでなく、造形物を記録するため、しっかり3Dハンディカムで立体視映像撮ってきました(^^)。

 内部の広大な空間は、見学では階段で登れるのは、腕のある30mのところまで。頭までは70mということで、その巨大感が実感出来ました。

 あとネットに情報がなく心配してましたが、内部はエアコンが効いて快適な空間でした(いわゆる屋外用スポットクーラー的なものでしたが、なかなか涼しい) ので、後続を検討されている方のためにここに記しておきます。

 イルミネーションの動画は、Facebookのページに掲載しましたので、こちらのリンクでご覧ください

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 「太陽の塔」の"べらぼう"さに今だ興奮冷めやらない。
 今回、万博から数えて4度目の邂逅だったのだが、いつ見ても記憶の中のイメージを凌駕する大きさに感動。あの造形物の巨大な迫力は、まさに人類の作り上げた巨大で素晴らしいもののひとつだと思います。世界遺産のひとつとして登録はできないものだろうか。

 今回、内部に入ることで強く実感したのは、これは巨大彫刻、造形美術品という視点だけでなく、まさしく巨大建築であるということ。
 内部に人が入って行けて、その中で人が活動できることから、これは紛れもない巨大建築物でもあるわけです。改修プロジェクトを担当した昭和設計のページには、「工作物」から「建築」への変貌の推移も描かれている。

"1970年「大阪万博」の際、岡本太郎によりデザインされた太陽の塔の改修プロジェクトである。建築基準法上工作物扱いのため閉幕後は内部への立入りが不可能であったが、一般の方が入場可能な展示施設として機能させ、当時の空間を蘇らせることが今回のプロジェクトの最大の目的であった。
 耐震性能が不足していた塔は、腕より下は内側に鉄筋コンクリートの壁200mmの増打ち補強を行った。腕より上部は補強箇所が内外から一切分からないよう鉄骨補強を行い、塔内最上部のホリゾントの裏に隠しながら、万博当時の空間演出と耐震補強を両立させた。ホリゾント上部には機械排煙機を見えない位置に据え、全館避難安全検証法により密閉空間での火災に対しての安全性を確保した。"

 特に建築構造物として素晴らしく痺れさせてくれたのが、腕の内部構造。LED照明の赤と青の光で照らされた鉄骨の美しい形状は建築ファンも必見でしょう。
 元々の太陽の塔の建築物語をしっかりと読んでみたいものです。(今週のもう一本の記事でその本の感想をレポート予定)

◆関連リンク
「太陽の塔」腕の中には階段が入っている! その構造がまるでSF映画のような未来感

Reboot よみがえる太陽の塔
 これらのふたつのページに、素晴らしい写真が紹介されています。

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