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2019年9月

2019.09.30

■感想 ジェームズ・グレイ監督『アド・アストラ』



Ad Astra: A Conversation with Brad Pitt, James Gray and NASA Officials

 ジェームズ・グレイ監督『アド・アストラ』109シネマズ名古屋 レーザーIMAX、観てきた。
 ストーリーや科学的ディテールは、眼をつぶりましょうw。素晴らしい宇宙映像。これくらいNASA映像的な宇宙の情景を見せてくれる映画はそうそうないのではないか。そして全体に暗鬱な雰囲気の映像が素晴らしい。

 IMAXで124分、2001年に迫る宇宙描写と、ブラピの悩む姿を観たい方にお勧めです(^^)。
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以下ネタバレ、注意。
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 真面目な話、冥王星へ至る冥界的な悪夢宇宙描写はなかなか。こんなダークで何にもない宇宙を描くなら、どうせ受けないはずだから、徹底して We are alone. な絶望感溢れるSF映画にして仕舞えばよかったのに。

 何故だか人力で整備してる宇宙アンテナからの墜落とか、月面のチェイス、全く意味不明の実験ザルの暴走とか、中途半端でストーリーにちっとも貢献してないエンタメ要素を配して、ひたすら宇宙探査の絶望を延々と描いてくれた方がなんぼか良かったか。

 $80-100millionという凄いバジェットは、いかにブラピ制作でも彼の暗鬱な演技だけでは、資金調達は無理だったにしても、どうせなら振り切った暗黒SF映画でカルト化を狙って欲しかったのは僕だけではないはず…。

◆関連リンク

// ArtFX OFFICIEL // Ad Astra MAKING-OF from ArtFX OFFICIEL on Vimeo
 "Ad Astra"のメイキング探していて見つけたCGメイキング。
 名前が紛らわしいですが、ArtFXという大学の卒業制作プロジェクトのCGメイキングのようです。
 ロシアのソユーズとかのCGシーンのメイキングが楽しいです。

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2019.09.25

■情報 KOKAMI@network vol.17『地球防衛軍 苦情処理係』

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KOKAMI@network vol.17『地球防衛軍 苦情処理係』(サードステージ 公式HP)

"<東京公演>2019年11月2日(土)~11月24日(日)
 紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
<大阪公演>2019年11月29日(金)~12月1日(日)
 サンケイホールブリーゼ

「地球防衛軍」というエリート組織の中にある、「苦情処理係」が舞台です。「地球防衛軍」は人類を怪獣や異星人から守るために日夜、必死で戦います。戦闘の中で、当然ですが、いろんなものが破壊されます。ビルや民家、建物です。そこに住んでいる住民は、苦情を言います。

「私の家は、地球防衛軍のミサイルで壊された。弁償しろ」
「街中で戦うような計画が間違っているんだ。許せない」
「怪獣をすぐに倒せなかったお前たちが悪い」

激しいクレームにさらされながら、苦情処理係は、日夜、謝ります。そして、「住民ファースト」の精神で、なんらかの補償や弁償をしようと努力します。けれど、「地球防衛軍」は住民のために戦っているのです。それは正義の戦いです。けれど、その結果、激しいクレームが来るのです。

文句を言われる戦いは正義の戦いではないのか。では誰のために戦っているのか。住民のために戦う必要なんかないのか。この星を守るためじゃないのか。この星の住民は守るに値しない人達なのか。苦情処理係の人々は、日夜、苦悩するのです。そして、苦情処理のために戦うのです。これは、絶望と希望の物語です。

 鴻上尚史"

 鴻上尚史の新作『地球防衛軍 苦情処理係』は、先日の「ウルトラQ」トークライブの発言では、元は日本テレビの企画として立ち上がったものだったそうです(企画が実現しなかった。そのコンセプトを新作の芝居とした)。
 ここに書かれている、この戦いの結果として破壊された街についての苦情を、ヒーローのチームが受けるというコンセプトは、我々SF/特撮/アニメファンには『ザンボット3』他で既に40年ほど前から知ってるものなので、どう見せるか、不安だったりします。もちろん鴻上尚史もそういったものを知っているはずなので、それを踏まえた上での現代的な表現になるものと考えられます。

 往年の第三舞台ファンとしては、あの鴻上尚史がこのタイトルの芝居、そしてこのチラシのビジュアル?
 遠くへ来ちゃったね、な感覚も否定できませんが、観てみたくてたまりません。

 特に巨大ヒーローの破壊を演劇の舞台でどう描くか、そしてヒーローのハイパーマンはどう表現されるのか。ワクワク(^^)。
 そして第三舞台ファンとしては、あの鴻上尚史のスナフキンであり、一種の鴻上哲学の体現たる俳優 大高洋夫がどう地球防衛軍の隊長を演じるのか、興味は尽きません。


地球防衛軍 苦情処理係 予告篇(Youtube)

◆関連リンク
中山優馬が苦情を処理して地球の平和を守る? 鴻上尚史作・演出の舞台『地球防衛軍 苦情処理係』インタビュー

"鴻上:ストレートプレイですが、怪獣とかハイパーマンとか出て来ます。ハイパーマンは怪獣を倒そうとするヒーローですが、怪獣と戦うと街が破壊されたりものすごい被害に遭ってしまうんです。その苦情が来て、ハイパーマンとしては困っているんです。

ーーSFファンタジーの設定だけど、描いているテーマ自体はすごく身近なものに感じられますね。

鴻上:やっぱり僕の作品なので、どこか社会性と繋がっていて、全部がただのファンタジーで終わる話ではないです。怪獣と戦う地球防衛軍のミサイルが当たって家がやられてしまったけど、それは地震と一緒で免責事項なので、地震特約みたいに怪獣特約っていうのに入っていないと保険がきかなくて、それは納得がいかない、というクレームを、優馬の役は苦情処理係の一員なので毎日毎日受けるんですね。"

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2019.09.23

■感想 「ウルトラQ カネゴンの繭」上映&スペシャルトーク

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ウルトラマンアーカイブ ULTRAMAN ARCHIVES (公式HP)
 「ウルトラQ カネゴンの繭」イオンシネマ名古屋茶屋ライブビューイング観てきた。トークショーはイオンシネマ板橋で行われているのをライブで全国4箇所のイオンシネマで放映したもの。

 大画面で観るクリアなウルトラQは初。特にカネゴンの造形が、素晴らしかった。
 体表の質感、足先の光、眼の表情。繭から生まれる手前の、シュールな空間表現が、奥行きを示す白いラインと、目玉等のモールで、CGの様な空間がアナログで表現されている。

 森永卓郎の金融への興味はカネゴンが起点だったとか、鴻上尚史の新作がウルトラシリーズオマージュの『地球防衛軍 苦情処理係』という演劇だとか、1時間以上のトークもなかなかでした(^^)。

 以下の写真は、ライブビューイング用に撮影タイムが設定されていて、イオンシネマ名古屋茶屋のスクリーンの画面を撮った物。#ウルトラマンアーカイブス というハッシュタグを付けることを条件にネットに掲載するのがOKとのことなので、ハッシュタグ、付けます。

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◆鴻上尚史のトークから
 以下、お二人のゲストのトークから、興味深かったエピソードを箇条書きでメモします。

・当時のカフカ、カミュほかの影響下で、シュルレアリスムの影響が大きい。ラストでカネゴンがロケットのように打ち上げらけたり、パラシュートから金男が現れたりするのが面白い。
・カネゴンは、カフカのザムサの毒虫。
・円谷プロの特撮シリーズでは、怪獣もの以外の『怪奇大作戦』とか『ウルトラQ』が好きだった。特に「1/8計画」とか。「カネゴンの繭」のような子供の潜在意識にお金への執着が強いことだという意識を埋め込むような、現代的なドラマを円谷プロには作って欲しい。
・カネゴンの造形は、成田亨の天才的仕事、というより天才の仕事。
・異物が生活空間に居ることに違和感を持たない。現在は正義という名の下に事象や他人を否定することで異物を排除してしまう。
・子供にとっての何物でもない土地としての空き地をうまく描いている。
・僕はドラえもんで唯一損をしたクリエーター。2千万円の赤字。(ドラえもんの芝居を制作したのが、赤字だったらしい)
・今は、クレーマーの時代、SNSで「正義の言葉」を語る人間が増えた。誰も否定できない様な「正義の言葉」を語ることで、自己主張する人達が増えた。アメリカでは、これを「ソーシャル・ジャスティス・ウォーリアー」と呼んでいる。

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◆森永卓郎のトークから
・自分が経済学をやることになった原点。本来は金は、労働の対価として得られるもの。資本を回して稼いでいるだけの金の亡者が多くなっている。特に六本木周辺に住む、金融資本で稼ぐ人たち。カネゴンはそのアンチと考えられる。
・そうした金持ち層は、労働者を設備投資と同じ物として捉えている。
・自分の息子も禿鷹ファンドに一時居た。カネゴンのDVDが出てなかったので、見せることができず、教育に失敗した。
・カネゴンの足で光っているランプは、足元に落ちているお金を見るため。

◆関連リンク
ウルトラマン温故知新を語る 森永卓郎、鴻上尚史が「カネゴン」から学んだこと

" カネゴンがお金を食べても食べてもきりがないため友達が離れていくシーンについて聞かれると、「これがお金中毒なんです」ときっぱり。「お金お金と言っているとカネゴンになっちゃうぞ。これが私の人生の第一歩」と、自身の金融観に大きな影響を与えたことを明かした。

 最後に森永氏は「カネゴンというのはイソップと並ぶ日本の最高傑作の寓話だと思っている」と強調した。"

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2019.09.16

■感想  ジョン・クラシンスキー監督『クワイエット・プレイス』


『クワイエット・プレイス』本予告

 2018年の大ヒットホラー、WOWOWで録画初見。
 噂通り、なかなか緊迫化のあるホラーになっている。「音を立てる」ことにより恐怖が到来するという設定が音と映像のエンタテインメントである映画に独特の緊張感をもたらしている。

 既にあちこちで褒められている映画なので、何をどう書こうか少し迷ったのだけれど、究極映像研的には、①音の出ないことの徹底で得られる新しい映画の可能性 と ②SFとして観た時の恐怖の存在の設定の可能性 について簡単に書いてみます。そんな映画であったなら、もっと凄みのある究極映像映画になっていただろう的観点(^^;)。エンタテインメントとしては本作のような作りがベターかもしれないですが、奇想映画としてはいろいろともっと工夫の余地があるんじゃないかな、という。

 ネタバレも含みますので、以下は鑑賞後の方のみ、ご覧ください。






 以下ネタバレ注意。

 

 

 

Quietplace
◆①音の出ないことの徹底で得られる新しい映画の可能性

 まず足音等の生活音が結構出ているために、本当に音を立てたら死ぬという状況に見えない。
 そして空を飛ぶ鳥が鳴いているのに殺されない、など不徹底が気になる。
 
 いっその事、全くの無音でないと生きていけないような世界設定にして、その凄い制約の中でどう生きているかを描いた方が面白いのではなかったか。どう食料を確保するか、寝言を出さないようにどうしているか、音楽もなく他の音も全然ない状態で静音の空間が映画館で作られたら、少しの音も出せないという物凄い緊迫感の映画ができたのではないだろうか。

 こうやって勝手に書く事はできますが、どんな物語になるか、想像もできません(^^;)。

◆②SFとして観た時の恐怖の存在の設定の可能性

 クリーチャーが過去のホラー異星人映画の焼き直しにしか見えないのがSFファンとしては残念だったところ。
 視覚のない惑星の生物をどう創造するか、ここを徹底的に描かれた映画というのも観てみたいもの。音の感覚のみを持って進化した得意な生物を構築できたはずなので、奇想な発想としてはせっかくの設定が勿体無い気がしてしまう。

 たとえば参考書としてはアンドリュー・パーカー著『眼の誕生 カンブリア紀大進化の謎を解く』を推します。
 視覚のない生物の惑星の成り立ち、その惑星からどうクリーチャーが地球へ渡ってきたか。そもそも真空の宇宙空間に対して視覚のない生物が宇宙進出するという技術の進化がありえるのか。
 と考えると、このクリーチャーは、カンブリア紀以前の視覚を持たなかった地球生物がどこかの地球の空間で進化を続け、それが何らかのきっかけで視覚生物への攻撃を開始し、、、、、、。

 続篇が作られるらしいがそんなこともワンダーとして取り込まれた映画になっていることを期待します。

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2019.09.11

■動画 ロシアのドキュメンタリー「今 敏 が夢を映画に変えた方法 」


Как Сатоси Кон превратил сны в кино ( 今 敏 が夢を映画に変えた方法 )

 今敏監督が亡くなって既に9年。ロシアのTV局が作成したドキュメント番組です。あらためてこのような素晴らしい監督を失ったことが残念でなりません。

 今敏監督の漫画とアニメの特集番組。ロシア語で全く分からないですが、ザクッと観てみました。映像は国境を越える、映像オタクとしてビンビン、そのマニアックな引用映像から、この制作スタッフが今敏作品を深く愛していることが伝わります。

 ディヴィッド・リンチからジョージ・ロイ・ヒル、ジャン=ピエール・ジュネ、テリー・ギリアムとの幻視しているファンタジー世界の通底、ダーレン・アロノフスキー『ブラックスワン』、クリストファー・ノーラン『インセプション』への今作品の影響シーンの対比分析まで、物凄く深く捉えています。

 『妄想代理人』を絵コンテ含め相当量の映像を引用、平沢進の音楽、『夢みる機械』についてもかなり時間を使って紹介しているのが、とても嬉しい。

 字幕は一度、ロシア語字幕を出した上で翻訳すると日本語字幕が表示できます。割と意味がわかるようになります。

 日本語字幕で全篇観てみましたが、この番組の密度は凄い。速射砲のように41分間に圧縮された今敏論。おそらく欧米露では今作品の研究論文も発表されているのではないでしょうか。日本のお役所も本気で日本アニメ文化を育てたいなら、そうした研究論文をどんどん翻訳して、世界的な映像文化の定着を図っていけばいいのに(^^)。

 日本でもここまでの特集は作られてないような…。是非、日本でも翻訳し放映してほしいものです。

◆関連リンク
当ブログ 「今 敏」関連記事

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2019.09.09

■感想 リドリー・スコット監督『ブレードランナー ファイナル・カット』IMAX上映


IMAXで伝説を体感!『ブレードランナー ファイナル・カット』

 リドリー・スコット『ブレードランナー』、作られた時には、遥か37年後の未来だった2019年にIMAXレーザー@ 109シネマズ名古屋にて、2度目の劇場鑑賞。
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 まず素晴らしい音響で奏でられるヴァン・ゲリスの音楽に震えます。そして酸性雨ふるロサンゼルスの雑踏に紛れ込む音の臨場感。
もう何度も観ているこの映画だけれど、大画面での鑑賞は改めて、“映画”としての『ブレードランナー』を体感させてくれる。何度観ても「メモリーズ オブ グリーン」を背景に描かれるレイチェルの哀愁は素晴らしい。

Vangelis - Memories of Green

 「メモリーズ オブ グリーン」はリンク先の名曲です。
 今回、レイチェルが髪を解くシーンで、クリムトの描く女性の顔を想起したのですが、そう見えたのは、先日豊田市美術館で「クリムト展」を観たからでしょうか…。
 クリムトはともかく、名画に匹敵するシーンであることは間違いありません。IMAXの大画面に描かれる、映像に定着された名画。

◆ 『ブレードランナー』とクリムト
 海外のサイトでブレードランナーからクリムトの絵を想起したと書いてる人がいました。
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STUDIO YYANG

"Re-watched Blade Runner recently. An all time favorite film. This time certain scenes made me think of art."

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 画像、左がレイチェル。右がクリムトの"Pale Face (Blasses Gesicht)" 1907。
 リドリー・スコットが意識していたかどうか、聞いてみたいものです。

◆ 4K IMAXがお薦めです。

 帰ってきて、2K版を家の4Kテレビで観てみると、圧倒的にIMAX 4Kの鮮明さがわかりました。
 2Kは粒状感とぼやけた感じ、4Kはくっきりでデッカードの服の質感、レイチェルの顔、セバスチャンの肌の具合、街の細部等、全然違ってました。

日本全国版 IMAX® & Dolby Cinema®&Dolby Atmos®シアター情報 (ひろぶろぐ さん)

以下引用
“「グランドシネマサンシャイン池袋」現時点では日本最強のIMAX
・4K IMAX®レーザー/GTテクノロジー(4Kツインレーザープロジェクター)
・25.8× 18.9 mの巨大スクリーン
・12.1chサラウンドシステム

「109シネマズ 大阪エキスポシティ」
・4K IMAX®レーザー/GTテクノロジー(4Kツインレーザープロジェクター)
・26m×18mの巨大スクリーン
・アスペクト比 1.43:1
・12.1chサラウンドシステム

次に良いIMAXシアターは
・4Kレーザープロジェクター
・12chリアルサウンド
を備えた「TOHOシネマズ日比谷」「TOHOシネマズ新宿」「109シネマズ二子玉川」「109シネマズ川崎」「シネマサンシャインららぽーと沼津」「109シネマズ名古屋」「TOHOシネマズなんば (本館)」「109シネマズ菖蒲」「ユナイテッド・シネマ浦添」
他のIMAXは、2K (ハイビジョン)”

 IMAXでも上記劇場以外では2K上映なので、4Kでの鑑賞をお薦めします。

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2019.09.06

■動画 リッチ・リー監督 ラナ・デル・レイ PV『Doin’ Time』


Lana Del Rey - Doin’ Time (Official Video) Directed by Rich Lee

 何と!巨大女 ラナ・デル・レイ!!
 50年代のSF映画を彷彿とさせるビジュアルに加えて、意外(?)な展開のストーリーも素晴らしいです(^^)!

 そしてこの曲が入った新アルバムが『Lana Del Rey – Norman Fucking Rockwell』、ノーマン・ファッキング・ロックウェルって強烈!

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ラナ・デル・レイ"Lana Del Rey – Norman Fucking Rockwell"
(Amazon 輸入CD)

"1. NFR
2. Mariners Apartment Complex
3. Venice Bitch
4. F**k it I love you
5. Doin’ Time
6. Love song
7. Cinnamon Girl
8. How to disappear
9. California
10. The Next Best American Record
11. The greatest
12. Bartender
13. Happiness is a butterfly
14. Hope is a dangerous thing for a woman like me to have – but I have it"

 このミュージックビデオの監督 Rich Lee : リッチ・リー監督のHP に数々の動画が掲載されていますが、上に引用した動画のように、なかなかファンタスティックな動画です。

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2019.09.04

■感想 クエンティン・タランティーノ監督『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』

ONCE UPON A TIME IN HOLLYWOOD - Official Trailer (HD)

 クエンティン・タランティーノ監督『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』@ミッドランドスクエアシネマ 、心温まる古き良き60年代アメリカ映画/TV文化の果実。

 もちろんタランティーノなので、速射砲のようなセリフの妙は相変わらず健在でノアール風味もあるけれど、でもエンドタイトル含め、幸福なハリウッドを体感できる。

 ディカプリオとブラッド・ピットが楽しんで演じているのも多幸感を醸している。

 この映画を見て、タランティーノが次作に予定してると噂される『スタートレック』が俄然観たくなる。本作でも特徴的な過去作のリミックスによる当時の映画のリボーン、これで60年代SF映画を再構築されたら、古き良きSF映画ファンは悶絶するでしょう(^^)。

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◆関連リンク

タランティーノ版『スター・トレック』実現すれば「宇宙版パルプ・フィクション」に ─ 監督就任の場合、引退作にする意向

"「サイモン・ペッグ(モンゴメリー・スコット役)には困っているんです。実際は何も知らないのに、さも知っているかのようなコメントをしているでしょう。“宇宙版『パルプ・フィクション』にはならないと思う”と彼が言っていたことがありましたけど、なりますよ!(爆笑) 僕がやるんだから、確実にそうなる。宇宙版『パルプ・フィクション』ですよ。脚本を読んで『パルプ・フィクション』的な側面を感じましたし、こんなSF映画の脚本は読んだことがない。こんな要素の入ったSF映画、ありませんよ。だから作りたいんです。少なくとも、そういう意味では唯一無二の作品ですね。」"

タランティーノ監督「スター・トレック4」は宇宙が舞台の「パルプ・フィクション」

" パラマウント・ピクチャーズとJ・J・エイブラムスの製作会社バッド・ロボットは、タランティーノ監督のアイデアをもとに「スター・トレック4(仮題)」の準備を進めている。すでに、マーク・L・スミス(「レヴェナント 蘇えりし者」)が執筆した草稿が存在するというが、タランティーノ自らメガホンをとる可能性について、「『スター・トレック』に関しては、誰かがその質問をするのをずっと待っていたんだ」と前置きし、「まだやるかどうかわからない。ただ、マークは本当にクールな脚本を書いてくれた。直さなくてはいけない点があるが、本当に気に入っている」と話す。

 この脚本には『パルプ・フィクション』の要素がある。こんな要素が盛り込まれているSF映画なんて存在しないんだ。だからこそ、みんなはこれを作りたいと言ってくれている。少なくとも、この点に関してはとてもユニークだからね」と説明する。"

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2019.09.02

■情報 クラウドファンディング「小松左京音楽祭」

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「小松左京音楽祭」実現のための協賛金募集

"9月13日(金)午後11:00まで支援を募集しています。

プロジェクトの展望・ビジョン

「小松左京音楽祭」の実現は、「日本沈没」という小松左京が9年の歳月をかけて「日本」および「日本人」への思いを込めた名作を、音楽で表現してくださった多くの名曲が甦ることを意味します。楽譜と音が後世に残せるのです。

日本の音楽史的な意義は大きいと思います。

また、このプロジェクトを通して、小松左京という作家が「日本沈没」だけでなく、多様な作品を多様なメディアで多くの方に発信していたことを再認識してもらえるでしょう。

1960年代のテレビで実験的なアニメと実写の合成ドラマ「宇宙人ピピ」、1969年から70年にかけては人形劇「空中都市008」など、いずれも冨田勲さんの作曲でした。

さらに、日本映画音楽を支えたピアノ「メイソン・アンド・ハムリン」の物語も、多くの方を感動させるでしょう。

本人もビオラを弾き、戦後すぐに中学の同級生、高島忠夫さんと軽音楽バンド「レッド・キャッツ」を組んで演奏していた小松左京。大好きな音楽を通して、多くの人々を結びつけ、楽しんでもらえるとしたら、本当にあちらの宇宙で喜んでいることでしょう。"

 今から46年前、1973年に小松左京が産み出した『日本沈没』。ラジオドラマ化、漫画化、映画化、TV化とおそらく日本におけるメディアミックスの先鋒を走ったSF小説です。

 この音楽祭は、小松左京の『日本沈没』のラジオドラマ、映画、TVの音楽を中心にその他の小松左京作品を含めて、一同にその音楽を集めて、オーケストラ・トリイプティークが演奏するコンサートです。

 ご紹介が遅れ、すでにクラウドファンディングは、目標額を達成していますが、まだ支援は可能で、コンサートチケット、CD等の特典があるので、小松SFファン、日本沈没ファンにはお薦めです。

樋口真嗣、新企画「小松左京音楽祭」始動!あの名曲がオーケストラで蘇る!?(Togetter)

 プロジェクト「小松左京音楽祭」実行委員長の樋口真嗣監督がtwitterでつぶやかれた内容がまとめられています。とても興味深い企画です。

オーケストラ・トリイプティーク

"この100年で初演された日本人作の管弦楽曲は3000曲を超えるとも言われますが、その殆どは初演されたきりで再演の機会もなく眠ったままになっています。なかなか聴く機会のない知られざる作品を掘り起こし、それら名曲に今一度接する楽しみを広く提供したい!そのような思いを持って、日本の作曲家を専門に演奏するオーケストラとして、35歳以下を中心としたプロ奏者により2012年結成しました。"

◆関連リンク
・当ブログ関連記事 ラジオドラマ『日本沈没』についての記事など
 中学時代に、『日本沈没』マニア、特にそのラジオドラマと映画にはまっていた僕の記憶を記事にしています。
 中学生の僕が、ずっと未来にラジオの『日本沈没』の音楽を取り上げたコンサートが開かれると聞いたら、どんなにか喜ぶでしょう(^^)。
 ということでこのニュースを知って以来、ひさびさにラジオドラマを録音した3本のカセットテープを持ち出して、全部をデジタル化して iPhoneで聴いています。すでに50年近く経っているので、この録音は当時の文化的遺産かと。いつかネットでデジタルファイルをオープンにしたいなぁと思っています。

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