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2019年12月

2019.12.18

■レポート 原將人 監督による、アート映像ワークショップ@大阪 心斎橋 FUTURO CAFE

原將人監督のFacebookでの案内

"原 將人アート映像ワークショップ 
原本人が撮影、編集の実技指導します。
実際に簡単なテーマで、身近にあるものを撮影して、軽く編集して、小作品を作ります。初心者でも、丁寧な指導の元、作品を作れるプログラム。
なんでも、映画にしてしまうマジック!
 
※参考上映『おかしさに彩られたかなしみのバラード』<13min./1968>
日時 :2019年12月1日(sun.) 14:30~18:00(開場14時~)
会場 大阪:心斎橋 FUTURO CAFE
参加費: 3000円+1オーダー
持ち物:動画の取れるデバイス(例・カメラ付きスマホ、デジタルカメラなど)、筆記用具
【予約・問い合わせ:】 ラビットカンパニー <filmxmusic@icloud.com>"

 原將人 監督による、アート映像ワークショップ@大阪 心斎橋 FUTURO CAFE に参加しました。

 「映像短歌」の制作講座を受け、参加者6名の皆さんとともに心斎橋の街を彷徨い、会場のカフェ FUTUROさんの店内オブジェを撮影し、僕は2時間強で4本の映像短歌(5:7:5:7:7の31秒程度の短篇)をiMovieで作成しました。以下に掲載したのはそのうちの一本です。SF短歌を狙いました(^^)。(冒頭の動画は原監督から示された監督の実作です)

 そして原監督より本日付けで「映像短歌の会」結成が宣言され、私も会員に入れて頂きました(^^)。まだまだ稚拙ですが、映像短歌の自由さ、即興さに惹かれ、恥ずかしながら一本をアップした次第です。

 本人の自己満足ながらw、即興で撮った短い映像と、出鱈目に捻り出した言葉の共鳴/反発が、妙な味わいを生み出します。音楽まで付けたら、ちょっとした作品になりそうで、少しづつ続けてみようかと思っています(^^)。

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 この写真は会場となったFUTURO CAFEさんの店内。これらオブジェの不思議な魅力に、僕が作った今回の映像短歌は助けられました。

 そして、参考上映された原監督の高校生の時の第1回東京フィルムフェスティバルグランプリとATG賞受賞の『おかしさに彩られたかなしみのバラード』、初めて拝見しました。

 一度では味わいきれない重層的な作品。時間が有れば、本日の再上映も予定されていましたが、新幹線の時間から泣く泣く帰路に着きました。

 


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2019.12.16

■情報 庵野秀明 企画・脚本、樋口真嗣監督『シン・ウルトラマン』初ヴィジュアル公開

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空想特撮映画『シン・ウルトラマン』公式HP NEWS

"庵野秀明(企画・脚本)コメント全文
「シン・ウルトラマン」の「ウルトラマン」について

成田亨氏の描いた『真実と正義と美の化身』を観た瞬間に感じた「この美しさを何とか映像に出来ないか」という想いが、今作のデザインコンセプトの原点でした。

我々が『ウルトラマン』というエポックな作品を今一度現代で描く際に、ウルトラマン自身の姿をどう描くのか。
その問題の答えは、自ずと決まっていました。
それは、成田亨氏の目指した本来の姿を描く。現在のCG でしか描けない、成田氏が望んでいたテイストの再現を目指す事です。
世界観を現代に再構築する事は挑戦出来てもあの姿を改める必要を感じ得ず、成田亨・佐々木明両氏の創作したオリジナルへの回帰しか、我々の求めるデザインコンセプトを見出せませんでした。

その為に―――

『真実と正義と美の化身』と成田氏が当時から後年にかけて描いていた様々なウルトラマンのイメージを踏襲し融合し再構成させた新たな体表のライン。
成田氏が監修した、佐々木明氏制作によるマスク。
成田氏が望んだ、古谷敏氏の体型データをベースとした体躯。
成田氏が望まなかった、眼の部分に覗き穴を入れない。
成田氏が望まなかった、スーツ着脱用ファスナーに伴う背鰭を付けない。
そして、成田氏が望まなかった、カラータイマーを付けない。

と、いう作業を行った結果が今回のデザインです。
ウルトラマンの美しさに、少しでも近づきたいという願いから生まれた姿です。
この想いが、わずかでも観客の皆様に伝わる事が出来れば、幸いです。"

 「空想特撮映画」、いい響きですね〜〜(^^)。そしてウルトラマンの造形を創造した成田亨さんの原点への回帰。円谷プロと成田さんのウルトラマンのデザインを巡る見解の違いも今回の件で、見事に解消されたとの事で、ウルトラファンにとっては本当に嬉しい出来事になりました。

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 画集『成田亨作品集』を見ると、絵画『真実と正義と美の化身』は1983年の作品。そして画集には上の写真に引用した、制作当時 1966年のウルトラマンの水彩画も掲載されています。『真実と正義と美の化身』で表現されたウルトラマンの原点の姿が、まさに66年の最初期の姿に近いことがよく分かります。
 そして写真中央は、同画集から立体造形家として、成田デザインをマスクに具現化した佐々木明さんの原型写真。画集には成田氏によるウルトラマンの立体時の造形に関して、佐々木氏のアトリエを訪れて、自身が手を加えた詳細についても記載されています。立体造形にも成田氏の想いが直接練り込まれていることが窺えます。
 このマスク、本当にシンプルでいい顔ですね。

 『シン・ウルトラマン』の描く成田亨デザインの「空想特撮映画」、どんなモノになるのか、今からとても楽しみです。

◆『シン・ウルトラマン』ロケ地探索

 今回、公開されたウルトラマンの新ビジュアルは、湖畔に立つマンの姿です。
 公開されてから、twitterを見ていると、多数の人が集合知を発揮して、そのロケ地探しが展開されました。

風上旬📖ウルトラ怪獣擬人化計画発売中 @kazakamishunさんのツィート

 最初、多数リツィートされたのが、このリンク先で、『ウルトラマン』第一話の竜ヶ森湖が、猪苗代湖がロケ地だったことから、福島県説。
 しかし『シン・ウルトラマン』の立っている場所に確かに赤い屋根の家があるけど、全体の景色が違っていました。

まるぞー@maruzo0717 さんのツィート他で、群馬県榛名湖説。

 こちらはまさに赤い屋根の建物(榛名湖畔 旅館レストランふじやさん)がよく似ていて、さらにGoogleストリートで歩くと街の様子がそっくりであることがわかる。これでほぼ間違いない、ということになりました。

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 そんな中で探して見ると、湖からのずばりの景色の写真が見つかりました。

【ご当地ライター】8月開催・榛名湖で開催される親子スワンボートレースが面白い!(ねぎこさんのレポート)

 上の比較写真の下は、このリンク先のねぎこさんの写真を引用させて頂きました。2018年の写真ということで、ごく一部の建物が異なりますが、ほとんど『シン・ウルトラマン』と同じ景色であることがわかります。

 猪苗代湖とすると、円谷英二氏の故郷の須賀川が近いこと。そして『エヴァQ』『シン・ゴジラ』で描かれた福島原発からのクリエイティブへの影響が今回ももしかして描かれるのかな、とか想像させました。
 しかし群馬県榛名湖となると、今のところ、ウルトラシリーズ、庵野/樋口作品との関係は今のところ、思いつきません。

 この湖を舞台に、『ウルトラマン』第一話の竜ヶ森湖シーンが再話されるのか、それとも全く別の新しいウルトラマンが描かれるのか、興味は尽きません。

 このようなヴィジュアルが最初に公開されたことから、まさに日本のどこにでもあるような町の光景の中に光の国から(?)の異質な存在が現れるというワンダーを描こうとされているのではないかという雰囲気が感じられて、ワクワクが拡大します(^^)。

◆関連リンク
フカフカ @fukafuka_9 (twitter)
『シン・ウルトラマン』では当初のデザイン通りに消えた「カラータイマー」はそもそも何故装着されてしまったのか?当時の美術担当に聞いた時の話 (togetter)

"【ウルトラマンのカラータイマーについて】
当人ももう亡くなっていて、聞いたのもかなり昔で、もう確認する方法もないので、話半分で読んでもらいたいのですが、父(深田達郎)にウルトラマンのカラータイマーについて何回か聞いた事があります。"

 リンク先の一連のコメントを全部読んでいただきたいですが、円谷プロで成田亨さんと同時期に美術スタッフを務められていた深田達郎さんがカラータイマーのデザインをされたのかもしれない、という歴史的なお話。興味深いです。

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2019.12.09

■感想 ポール・シュレイダー監督『魂のゆくえ』(原題: First Reformed)


First Reformed - official trailer
 ポール・シュレイダー監督『魂のゆくえ』(原題: First Reformed)をAmazonで観ました(間違って字幕版でなく吹替え版をレンタル...)。
 イーサン・ホーク最高の演技とも評されているようだけれど、まさにそんな面持ちの力作。そして『タクシードライバー』の脚本家 ポール・シュレイダーが脚本、監督を務め、『ジョーカー』にも源流で通ずる作品。

 アメリカのキリスト教会が地球温暖化の環境問題に対してどうゆうスタンスを取っているか、不勉強で知らないが、これはまさにその問題に正面から挑んでいる。

 CO2による温暖化について、実は少し懐疑的な視点を持っている/いた。しかし欧州から伝わってくる向こうでの強い問題意識と日本の、彼我の違いはジワジワと染み込んできている。政府/メーカーの戦略があるのも確かだが、まさに住民の強いCO2削減意志が影響しているのは間違いない。

 そして今年、話題になったスウェーデンの少女グレタ・トゥーンベリのニュースに象徴される若者のムーブメント。2030年1.5℃上昇を招いてしまった後の加速度的な温暖化への危機感の強さは日本ではなかなか感じられない破滅の匂いを感じさせている。

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 本作は2017年に制作されたアメリカ映画であるが、おそらくベースとしている科学的な知見は上記ムーブメントと共通している(国連のIPCC報告)。しかし本作ではその急進的地球温暖化対策運動は狂信的なものとして描かれている。それが監督の意向そのものなのか、はたまた映画制作の資金的問題からかは分からないが、少なくとも映画の表面的な描き方はそのようなベクトルになっている。しかしそうしたテーマを取り上げていること自体から、本作の真意はCO2問題への真摯な視点を、キリスト教会的な立ち位置から提示したかったことなのだろうと思う。(セドリック・ジ・エンターテイナー(何たる芸名!) 演じる主人公の上司であるジェファーズ牧師が言う「ノアの方舟同様に神が与えたもう試練なのかもしれない」というのが中々に深い台詞である)

 劇中での主人公 エルンスト・トラー牧師が式典で企てていたことは物語の表面的流れからだけでは理解し難い行動である(一応の理由づけは描かれているが、、)。これは映画で伏せられている牧師が相談にのっていた男からのメッセージによるのか、それとも牧師本人の様々な要因なのかは定かでないが、そこは観客の想像力に委ねられている。

 そのイーサン・ホークの演技をがっぷり受けるのが、『ツイン・ピークス The Return』でシェリーの娘を薬物中毒のぶっ飛んだ演技でみせたアマンダ・サイフリッド。彼女の抑えた演技も本作の見どころの一つである。

 教会に現れてしまった「狂信派」の男の妻メアリーを見て、最後にトラー牧師が取る行動は、痛々しくも神々しい。現代の文明の呪縛そのものを描き出している本作白眉の映画的シーンだと思う。アメリカで本作は興行は振るわなかったが高評価だったとのこと。温暖化に対して、どのような受け止め方をされたのか、凄く知りたい所です。

 と書いてきたけれど、全体振り返って考えて見ると、シュレイダーは『タクシードライバー』と同じく、もしかしてCO2はどうでも良くって、牧師の狂気だけを描きたかったのか…!って気もしないでもない。そこら辺の微妙さが本作の魅力かもしれない。

◆関連リンク
TBSラジオ たまむすび アメリカ流れ者
 アメリカの福音派と地球温暖化の関係は、上記リンク先で町山智浩氏のコメントがありました。
 なかなか怖いけど、シュレイダーは、この映画でどこまでそれに批判的なのかは、いまいちぼやけてる気がする…。
先端をいくもの ~19年度映画回顧(4)~( Cape Fear、in JAPAN )
 Facebookの友人、牧野光永さんの19年ベストワン『魂のゆくえ』の感想です。

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2019.12.02

■仮想レポート 「小松左京音楽祭」

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小松左京音楽祭

2019/11/30
2019年11日30日(土) 開演16:00(15時半開場)終演18時半
会場:成城学園 澤柳記念講堂ホール

「小松左京音楽祭」レポート (togetter)

 「小松左京音楽祭」、twitterの皆さんのツィートを、リンク先のtogetterにまとめました。

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 『日本沈没』ファンとしては、是が非でも参加したかったのだけれど、抜けられない法事が入り、泣く泣くあきらめて、クラウドファンディングのCDのみ、申し込んだのであります。

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 ので、久しぶりにTogetterのまとめ機能を利用して、当日会場へ行かれた方々のTweetや写真を集約して読ませていただきました。
 多層的にいろんな方々によってつぶやかれ、写される事象から、なかなかの臨場感を持って、疑似体感することができます。

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 写真やつぶやきで会場の熱気が伝わってきます。行きたかった。
 と言ってももちろん肝心の音を聴くことはできず、音楽祭の体験としてはプアであることは間違いないわけですが。

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 勝手に引用させていただいた多くの方々にこの場を借りてお礼を申し上げます。

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 会場に展示された映画『日本沈没』1973年版の当時の雑誌の特集記事写真で、究極映像研究所もちょっとだけ協力させて頂きました(^^;)。このブログ記事の縁で、樋口真嗣監督にお声がけ頂き、今回、この記事に掲載した雑誌写真を提供させて頂きました。
 小松左京音楽祭の展示コーナーの、絵コンテ等のショーケースの背景にプリントアウト頂いたものが飾られていました。
 (twitterの方々 @H_YAMATOさん、@blackrivermanさん、@elp_elo_floydさん、@FDG_PETさん の各リンク先 写真より確認)。
 

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