« 2020年1月 | トップページ | 2020年3月 »

2020年2月

2020.02.26

■感想 NHK BS4K『ウルトラQ』デジタルリマスター

79731608_2439899056339674_45964725656601

特撮ファン必見! 4K版『ウルトラQ』が凄い理由〜その4〜
将来を見据えて、最高のデジタルネガティブに仕上げた

"――「あけてくれ!」は難しいでしょうね。結構コントラストのバランスがたいへんでしょう?

隠田 一枚の画面で上側をロマンスカーが走っていて、下側の景観と合成しているカットなどは、合成技法を工夫してビルの陰影を表現してあり、コントラストの具合に悩みました。しかし、当時の技術の中での表現を壊してまで変えるものではないと思っていたので、そこはオリジナルのよさを残しています。

――ちなみに円谷ファンとしては、『ウルトラQ』以外の作品も4Kで観てみたいと期待しているのですが、そのあたりはいかがでしょう?

隠田 今回のようにデジタルネガといえるデータを作っておくことはたいへん意味のあることですから、4K化には取り組んでいきたいと思います。ただ、『ウルトラマン』は合成部分は35mmですが、ドラマ部分は16mmフィルムを使っています。16mmのスペックと4Kの相性の研究は必要だと思います。一方でHDRは絶対に有効ですから、やる価値はあるでしょう。その場合もカラーのネガフィルムが残っていたら、ではありますが。"

 NHK BS 4K 『ウルトラQ』(再放送)が今週の「あけてくれ!」で最終回になってしまいました。4K DIGA導入が19年12月だったので、20話からしか録れてないので是非再放送して欲しいものです。

 この番組、リンク先にある様に、オリジナル35mmネガフィルムからのスキャンとのこと。以前にも書いたけれど、素晴らしく鮮明で高精細。
その鮮明さは、まるで 佐原健二さんや桜井浩子さん、江川宇礼雄さんが若返って、昨日4Kデジタルカメラで撮ってきた様なクリアさ(モノクロではありますが、、、)。高山良策氏による怪獣の造形のディーテールも素晴らしいです。

20200223-180830checker
 1966年の作品が35mmでここまでクリアになるんだったら、1954年の『七人の侍』とか1961年の『用心棒』とか、今まで見ていたのは何だったんだろうクラスの鮮明映像が現れることを期待してます。

 4KはNHKでも再放送ばかりでコンテンツに困っている様だから、文化的資産を残すためにも、過去の35mmネガフィルムの4Kデジタイズをもっとどんどんやって欲しいものです。

 ウルトラQ 4Kリマスターにも欠点はあります。圧縮で動きが速いところはブロックノイズらしきものが結構ひどく出てます。2K番組では観たことないレベルだったので、これは4K放送の圧縮率が高い弊害かと思います。

◆関連リンク
このリンク先は「あけてくれ」脚本の小山内美江子さんと登場した電車ミニチュアの写真。ミニチュアは現存する様ですね。
特撮ファン必見! 4K版『ウルトラQ』が凄い理由〜その1〜 モノクロ作品をより活かすために、HDRが活用されていた
特撮ファン必見! 4K版『ウルトラQ』が凄い理由〜その2〜 桜井浩子さんも驚いた、4K映像ならではの“本物感”
特撮ファン必見! 4K版『ウルトラQ』が凄い理由〜その4〜 将来を見据えて、最高のデジタルネガティブに仕上げた
『ウルトラQ』のUHDブルーレイは、確かに4K放送版を超えた! モノクロ&モノーラルがここまでのクォリティを備えたことは歴史的快挙と呼びたい
 さらにUHDブルーレイパッケージ版は凄いらしい(本当かいなw)
『七人の侍』4Kリマスター版
 現在、午前十時の映画祭で『七人の侍』4Kデジタルリマスター版上映中ですね。しかし以下の記述を見ると2016年のリマスター版の様なので、以前の午前十時の映画祭での上映と同じものの様です。
 あまり鮮明だった記憶はありません。フィルムの保存が円谷プロより良くなかったのでしょうか。
 加えて残念ながらオリジナルネガは現存してない様ですね。
Seven Samurai - The Criterion Collection (七人の侍 クライテリオン版 Blu-ray 北米版)
 『七人の侍』クライテリオン版 観たことないですが、こちらに画面写真が比較で載ってます。(この写真から判断するのは無謀ですが) 午前10時で観た印象と比べて、今回のウルトラQはレベルが違う気がするしてます。

| | コメント (0)

2020.02.24

■感想 アルフォンソ・キュアロン監督『ROMA/ローマ』 と メイキングドキュメンタリー『ROMA/ローマ 完成までの道』

Roma_ver3_xlg
 アルフォンソ・キュアロン監督『ROMA』@Netflix初見。

 『ゼロ・グラビティ』の宇宙に続き、キュアロン監督が選んだ映画の舞台はメキシコシティ。『ゼロ・グラビティ』もドキュメンタリータッチではあるが、一人称的だったのに比べ、本作はメキシコシティの医者の家族に視点を据えて、この街の人々と雑踏を描き出している。

 前作よりもドラマ性を排した(?)、日常を淡々と描くタッチが魅力的。特に保育学校を出て俳優としての修行なしに主役クレオを演じているヤリッツァ・アパリシオの普通の演技が素晴らしい。ドラマ的にならずドキュメンタリーとして見れる要因の大きな部分を占めていると思う。

『ローマ』予告編|Roma - Trailer HD

 そして映像/演技とともに素晴らしかったのが、雑踏を立体的に描き出している音響。5.1chの音響で本当に雑踏360度からメキシコの街が体感できる様な立体的な音が伝わってくる。その威力たるや、一緒に観ていた2匹のうちの猫が、物音に警戒してスクリーンと別の方向を凝視するレベル。

 まさに音響の360度VRというべき映画であったので、映像も360度のVRにより撮られていたらと思わざるを得ない。もしそうした映画がネット配信とともに実現していたら、、、。いつも映像の臨場感を追求するキュアロンならば、次作はそうしたアプローチも期待できるのではないか。まさにその場にいる様な臨場感のあるドキュメンタリー的VR映画。そうしたものを大いに期待したいと思わせるタッチの映画でした。

Rommds

『ROMA/ローマ 完成までの道』(Netflix)

"2020年 1時間12分 中南米映画
子供の頃の思い出とその時代を忠実に再現するために、アカデミー賞受賞映画「ROMA/ローマ」で貫いた妥協を許さぬこだわりをアルフォンソ・キュアロン監督が語る。"

 メイキングドキュメンタリー『ROMA/ローマ 完成までの道』@Netflix。アルフォンス・キュアロンがこの中で語るのは、自分の幼少期の町を記憶から細部に至るまでセットとして再現したとか。

 そして更には近所の住人も似ている人を探したらしい。これは黒澤もやったことのない徹底的な完全主義かもしれない。凄い。

 そんなキュアロンの記憶がモノクロの映像に結晶化した凄みがあの映画には宿ってたんですね。脚本もなしで、自身の記憶と対話しながら作られた映像世界。独特の空気感はこの制作方法によって構築されたものだったのですね。不思議な仮想空間感覚はそんなところから醸し出されていたのかもしれません。

| | コメント (0)

2020.02.19

■感想 郭帆 : Frant Gwo監督『流転の地球(さまよえる地球) : The Wandering Earth』


THE WANDERING EARTH Trailer (2019) Sci-Fi Action Movie HD
 『三体』の劉慈欣の短篇「さまよえる地球」を映画化した、中国初のブロックバスター 映画『流転の地球』。これも観たかった映画で早速Netflixで鑑賞。

 原作は読んでいたが、ジュヴィナイルSFチックだったイメージが、映画は東宝特撮というよりは、ハリウッドエンタメSFな感じに仕上がっている。イメージ的にはハリウッド大作よりも東宝的奇想映像が目白押しでなかなかの目の保養(^^)。

 特に素晴らしかったのは、木星のダイナミックな姿。
 欲を言うとクライマックスでの木星の○○のシーンをもっと壮大にやって欲しかった気もするけれど、堪能できる映画的シーンになっていました。

Ihttps3a2f2fseximgjp2fexnews2ffeed2fexci
 若干、フォトリアルCGに作り物感があるのはご愛敬。
 ここから始まる中国SF大作映画の将来に期待したいものです。まずはどうなっているかイマイチ動きが不明な『三体』の本格奇想SF大作に期待しましょうw。

◆関連リンク
Ruten_d1checker

興行収入760億円の大ヒット!映画『流転の地球』を制作した中国VFX業界の最新動向/No.1 VFX制作の舞台裏
 中国映画界と日本の差が歴然と現れていて、興味深い記事です。

1/3000 国際宇宙ステーション 『流転の地球』 プラモデル
鉄鉱石輸送バケットキャリア 『流転の地球』 プラモデル

当ブログ関連記事
予告篇 郭帆 : Frant Gwo監督『流浪地球 : The Wandering Earth』

| | コメント (0)

2020.02.17

■感想 神山健治 総監督、柿本広大監督『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』


『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』特別プロモーション映像

20200216-202417

『009 RE:CYBORG』の2Dルックとは違う、フル3DCGで描く勝算とは? 『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』神山健治総監督&柿本広大監督インタビュー

"神山:基本的には、3Dの作り方って会社ごとにスタイルの違いがあるんです。『RE:CYBORG』は、あえてセルアニメに寄せた映像でしたが、今回は完全に3Dで作るということで、それ自体がひとつ、映像面のテーマではありましたね。2Dルックというよりは、立体のほうに寄せていくと。『RE:CYBORG』は、2Dを擬似的に立体視させているところがあって、画面内に空間がなかったんです。対して、今回は舞台もすべて3DCGで建て込んでいます。空間がある世界で3Dのキャラクターを動かす、という挑戦をしているんです。"

 先日紹介したディヴィッド・リンチの新作短篇を観るために、ついにNetflixの軍門に降ったのでw、今まで観たくても観られなかったオリジナル配信作品をチェックして観ています。今週はその中から2本のレビューです。

 まず1本目は、最近、Netflix専属監督になってしまった様相の(失礼 ^^;)神山健治監督の2016年の作品。
 『009 RE:CYBORG』に続く、009シリーズであるが、キャラクターも動画のルックも大きく変更されている。まさにリボーンな009。
 映画館でも限定的に3本の作品として上映された作品であるが、Netflix版は、30分弱の12本のテレビシリーズ的な作品にまとめられている。

 物語設定として面白いのは、テレビシリーズと『009 RE:CYBORG』を経た後のサイボーグたちのその後を描いているところ。回想シーンとして描かれているのは、ブラックゴーストとの闘いのモノクロの日々から始まっている。そして現れる「ブレスド」と呼ばれる最強の超人たち。特に1-2話のその描写は素晴らしい。サイボーグたちがこれからどう戦っていくのかという不安感に満ちているのがなかなかの迫力。
 
 そしてニューヨークを後半の戦いの舞台にしているところからも想起されるのは『アベンジャーズ』である。(少し指パッチンに近いシーンもあるしw)。おそらく神山総監督以下制作スタッフのMCUチャレンジと捉えてもいいのではないだろうか。まさに00シリーズサイボーグは、マーベルヒーローの日本版の側面もあるはずで、こうした日本のヒーロー資産の活かし方が気持ちいい。特に009の設定を一歩進めて「加速装置による加速が光速に近づいて行ったらそこから見える光景はどんなものだろう」というチャレンジャブルな命題を描き出しているのには、ワクワクした。

 今回の描写の中心に位置するのが、今回からの3Dルックなキャラクターアニメーション。なんと今回はセルルックでなく、どちらかといえばセルルックとハリウッド的3D CGの中間(というかセルルック寄り)に位置する映像で、独特の雰囲気のスーパーヒーロー映画を構築している。

 日本ではMCUの様な大規模なフォトリアルなCG映像でヒーロー大作映画を撮るのは、予算的に厳しい。
 そんな中で、セルルックアニメとCGの融合で、こうしたアクション満載の映画が、独特の質感で映像化できるというのは、なかなか基調ではないだろうか。MCUとは一味違うけれど、人の手描きの絵のイメージ、現実の中の、あるリアルを誇張して描けるこの映像に、いろいろと可能性があるのではと思わせる作品になっていた。

 まだ今回のCGはフルアニメーションといえ、不自然な慣れていない動きがあちこちに観られたけれど、そんな可能性を感じさせる迫力に満ちた作品になっていた。この後の『ULTRAMAN』、そして今年の春に出てくる『攻殻機動隊 SAC_2045』にその発展形を観られるのではないかとワクワクしている。

◆関連リンク
「CYBORG 009 CALL OF JUSTICE」が”9人のカリスマラッパー”とのコラボレーション これはなかなか面白い企画です。

| | コメント (0)

2020.02.12

■動画 ジェームズ・キャメロンが協力したメルセデスのコンセプトカー "VISION AVTR" :ヴィジョン・アバター


Mercedes-Benz Vision AVTR Driving at the Las Vegas Strip(Youtube)

CES 2020 Daimlerが示す新たな方向性、“ゼロインパクトカー”とは?

"CES 2020の基調講演には映画監督のジェームズ・キャメロン氏(左)も登壇
VISION AVTRは映画「アバター」の制作会社と協力して開発した。"

メルセデスベンツと映画『アバター』が自動運転EV、カニのように横移動が可能…CES 2020

" ヴィジョンAVTRのリアには、全方位に移動可能なフラップ、「バイオニックフラップ」を33個装備している。33個のバイオニックフラップにより、前後に移動できるだけでなく、斜めに移動することもできる。従来の車両とは異なり、ヴィジョンAVTRはカニのように横へ移動できる。爬虫類のようなフォルムと高い敏捷性を備えているという。"

01mercedesbenzvisionavtrconcept700x500ch
 
 まさに惑星パンドラの生物圏を形象化した様なコンセプトカーの有機的造形が素晴らしい。
 このままではリアル空間に実車として登場することはないだろうけれど、メルセデスの今後のEVの旗艦的デザインとして、このコンセプトを生かした造形を世に出して欲しいものです。

 特に33個のバイオニックフラップ、これにより高速走行での微妙な空力コントロールで車両の運動性能が向上する電動車が出てきたら、素晴らしいと思います。

 今後の『アバター』の映画シリーズとともに世界にこんな車が拡散していくのを望むものです(^^)。

◆関連リンク
メルセデスベンツ 公式サイト

| | コメント (0)

2020.02.10

■映像論メモ 言語処理と映像処理 英語の脳と日本語の脳

Leftbrainrightbraintestsmall
英語の質問です、いつ「a/an」を、いつ「the」を使い、いつ何も付けないのでしょうか?

"大前提:英語は右脳経由で言語処理をするため、イメージ(絵)を描きながらことばを処理している。
よって、英語という言語は、絵が描きやすいような文法ルールでできているといえると思います。
(中略)
日本語は左脳のみで言語処理を行うため、ことばを絵にする必要がなく、冠詞や単数複数も情報として必要がありませんし、その他の文法ルールも英語とは大きく異なります。"

 これは面白い! こういう説があるのは知りませんでした。
 小説の、言語によるイメージ喚起というのを考えるにあたって、物凄く興味深いです。

 「SFは絵だ」という野田昌宏さんの名言がありますが、SF読みは言語から映像イメージを思い浮かべて小説を読むことが多いと思うので、そこにSFが生まれた英語圏の言語機能が働いているのかもしれません。

 、、、とすると日本語のSFとは? という命題も出てきて、思考を組み立てていくのに、素晴らしく興味深いです。

 また映画を観る時の脳の映像処理、映画にテキストが挿入された時の言語イメージ処理は、どんな作用でどの様な映像の印象を創り出すが、、等々。考えだすととても面白いです。

◆関連リンク
浜松医科大学 植村 研一教授の「英語脳の研究について」

" 現在では上記の植村氏の英語脳の論文はもう検索できません。英語脳を植村氏の研究を引用しているのはもう業者だけになってしまいました。英語脳は最初からインチキを書いた訳ではなく、科学的の進歩により英語脳の存在が証明できなくなりました。

植村氏が自分の研究を取り下げたのは本人は何も言っておりませんが、英語脳が存在すると言うは正しくないと認めてものと思われます。英語脳はと言う単語は日本語や英語の辞書にも掲載されておりません。英語でも英語脳に当たる単語は存在しません。"

 という様なネットで流布する過去の研究についての否定的な文章もあります。上の日本語と英語の認知の構造とは別の話題ですが、関連する研究を調べていて出てきたのでこれもメモ。

| | コメント (0)

2020.02.03

■感想 テリー・ギリアム監督『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』:The Man Who Killed Don Quixote


THE MAN WHO KILLED DON QUIXOTE Official Trailer (2018) Adam Driver, Terry Gilliam Movie HD

 ついに待望のテリー・ギリアム監督執念の作品『ドン・キホーテ』(原題 : ドン・キホーテを殺した男)を観てきた。名古屋でも2-3館と極限定的な公開、しかも月曜に僕が観たミッドランドスクエアシネマ名古屋空港では、観客は5人ほどと寂しい状況。Facebook等でもあまり語られていなくて残念なのだけれど、作品にはかなり満足できたので、簡単ですが、リポートします。

 映画は、まさにテリー・ギリアム印で、孤高の主人公と周囲の人間たちとの乖離、そして忍び寄る幻覚による幻想的な光景という往年のギリアム映画を彷彿とさせる仕上がり。最近作の薄味に少々物足りなさを感じていたので、濃厚ギリアム味に満足。

640checker




★★★★★★★ネタバレ注意★★★★★★★











 ジョナサン・プライスの"ドン・キホーテ"と、アダム・ドライバーの演じる映画監督トビーの設定と演技がなかなか素晴らしい。
 プライスの惚けたユーモアと、ドライバーのアクの強い演技が、スペインの地のドタバタ幻影劇を分厚いイメージとして描き出している。
 
 欲を言えば、全盛期のギリアムだけに描ける現実に裂け目を穿つ様な独特の強い幻想が、やはり今作でもまだ絶好調とは言い難い。ここはもっとこってり描いて欲しい、というところが少々消化不良になっている感が、、、。こうしたところは、個人の持つ/幼少期から溜め込んだ業の様な頭の中のイメージが、年齢と共に衰えてくる様なことが、やはりギリアムほどの人でもあるのだろうか、と考えてしまう。

 制作が紆余曲折して、その間にイマジネーションが他の作品に漏れ出てしまったということもあるかもしれないし、また予算的な問題なのかもしれない。

 しかし老境に達したギリアムにしか書けないドン・キホーテの老人描写とか、なかなかの味わい。ジョニー・デップが当初当てられていたというトビーの役も、アダム・ドライバーという個性を得られたことで、オリジナリティの溢れるキャラクターが描出されていた。

 観終わったところで、完成しなかった本作の以前の制作過程を追ったドキュメント『ロスト・イン・ラ・マンチャ』をみて、過去のギリアムの構想にも触れてみたいものだ。

Don-quxote
 ポスターには二人の顔をフューチャーしたものが多い。この役者二人の個性のぶつかりが本作の最大の見どころかもしれない。

| | コメント (0)

« 2020年1月 | トップページ | 2020年3月 »