■感想 ベン・リューイン監督『500ページの夢の束 : Please Stand By』
映画『500ページの夢の束』予告編(ロングver)
ベン・リューイン監督『500ページの夢の束 : Please Stand By』(2017)をAmazonプライムで初見。
スタートレックの脚本コンテストを目指す21歳の自閉症の女性の物語。『宇宙戦争』のダコタ・ファニングが演じている主人公ウェンディがとても良い。かんしゃくを起こしてしまうことから施設に入っているのだけれど、そんな自分へのもどかしさと姉と姪と暮らしたいという想い。『スタートレック』の世界にどっぷりと浸かり、半分その世界に住んでいる様な夢想の様が、まるでティプトリーの傑作SF短篇「ビームしておくれ、ふるさとへ」を想い起こされる。
彼女が選んだビームの先は、ロサンゼルスのパラマウントスタジオ。そのロードムービーが瑞々しく素晴らしい。本作の監督 ベン・リューインは70歳で撮った作品、その年齢でここまで世の中に一人で出ていく感覚を初々しく描けるというのは中々に素敵です。他の作品も観てみたいものです。
◆関連リンク
・ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア『故郷から10000光年』
短篇「ビームしておくれ、ふるさとへ」所収。
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