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2021.12.16

■感想 土井裕泰監督、坂元裕二脚本『花束みたいな恋をした』


『花束みたいな恋をした』Special PV
 土井裕泰監督、坂元裕二脚本『花束みたいな恋をした』WOWOW録画初見。評判通りのオタク(サブカル?)心をくすぐるボーイ・ミーツ・ガールな前半と苦い後半、そしてある意味、それら映画の定番から突き抜ける部分のあるラスト。とても気に入る佳作でした。素晴らしい!

 脚本の坂本裕二は近作『anone』『カルテット』が傑作で今回も脚本の骨格と丁寧なディテイルの積み上げがさすが。冒頭の"某神"の出演、主人公 麦の本棚の小説と漫画(『AKIRA』と『おともだち』はオールドファンにも嬉しい)、ラジオ番組「粋な夜電波」のエピソードは上がります(^^)。

 途中出てくるブログ「恋愛生存率」からの引用と海岸の二人のシーンが出色でした。この辺りの坂本裕二脚本は他の追随を許さない、オリジナリティがあるような気がします。

 本作の土井裕泰監督はTBSのディレクターで、今までほとんど意識していなかったのですが、『ストロベリー・オン・ザ・ショートケーキ』『マンハッタンラブストーリー』『逃げ恥』『重版出来!』『カルテット』『凪のお暇』とかどれも記憶に残るドラマの演出を手掛けられている方。
最新作は、あのw『日本沈没-希望のひと-』。本作が傑作だっただけに、その次の作品であるはずの、『日本沈没-希望のひと-』の低迷ぶりはどうしてしまったのでしょう。

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 夢想したのは、坂本裕二はNHKプロフェショナル仕事の流儀で、仕事場の本棚の中心に『零號琴』『オブジェクタム』『ケルべロス 第五の首』『デス博士の島その他の物語』『異形の愛』『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』『モナドの領域』『ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ』等が置いてあるのが映っているのを見た事があり(ほぼうちの本棚じゃん!)、SFファンとは軽々に言えないけれどこれら書作が並ぶところからSF好きなのは間違いないので、本作の延長で土井裕泰監督が坂本裕二に『日本沈没』の脚本を依頼して、この方の脚本でドラマ『日本沈没』が作られていたら、、、ということ。

 いつもの脚本とテーマが随分違うので食指は動かないでしょうが、本作を観て、ありえないそんな空想の傑作ドラマを思わず想像してしまったのです。

 あと、最後に同じ菅田将暉の恋愛映画では『糸』がありますが、恋愛映画としては僕は『糸』の方が実は好み(^^)。中島みゆきのファンだしw。

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