■情報 KOKAMI@network vol.17『地球防衛軍 苦情処理係』
KOKAMI@network vol.17『地球防衛軍 苦情処理係』(サードステージ 公式HP)
"<東京公演>2019年11月2日(土)~11月24日(日)
紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
<大阪公演>2019年11月29日(金)~12月1日(日)
サンケイホールブリーゼ「地球防衛軍」というエリート組織の中にある、「苦情処理係」が舞台です。「地球防衛軍」は人類を怪獣や異星人から守るために日夜、必死で戦います。戦闘の中で、当然ですが、いろんなものが破壊されます。ビルや民家、建物です。そこに住んでいる住民は、苦情を言います。
「私の家は、地球防衛軍のミサイルで壊された。弁償しろ」
「街中で戦うような計画が間違っているんだ。許せない」
「怪獣をすぐに倒せなかったお前たちが悪い」
激しいクレームにさらされながら、苦情処理係は、日夜、謝ります。そして、「住民ファースト」の精神で、なんらかの補償や弁償をしようと努力します。けれど、「地球防衛軍」は住民のために戦っているのです。それは正義の戦いです。けれど、その結果、激しいクレームが来るのです。文句を言われる戦いは正義の戦いではないのか。では誰のために戦っているのか。住民のために戦う必要なんかないのか。この星を守るためじゃないのか。この星の住民は守るに値しない人達なのか。苦情処理係の人々は、日夜、苦悩するのです。そして、苦情処理のために戦うのです。これは、絶望と希望の物語です。
鴻上尚史"
鴻上尚史の新作『地球防衛軍 苦情処理係』は、先日の「ウルトラQ」トークライブの発言では、元は日本テレビの企画として立ち上がったものだったそうです(企画が実現しなかった。そのコンセプトを新作の芝居とした)。
ここに書かれている、この戦いの結果として破壊された街についての苦情を、ヒーローのチームが受けるというコンセプトは、我々SF/特撮/アニメファンには『ザンボット3』他で既に40年ほど前から知ってるものなので、どう見せるか、不安だったりします。もちろん鴻上尚史もそういったものを知っているはずなので、それを踏まえた上での現代的な表現になるものと考えられます。
往年の第三舞台ファンとしては、あの鴻上尚史がこのタイトルの芝居、そしてこのチラシのビジュアル?
遠くへ来ちゃったね、な感覚も否定できませんが、観てみたくてたまりません。
特に巨大ヒーローの破壊を演劇の舞台でどう描くか、そしてヒーローのハイパーマンはどう表現されるのか。ワクワク(^^)。
そして第三舞台ファンとしては、あの鴻上尚史のスナフキンであり、一種の鴻上哲学の体現たる俳優 大高洋夫がどう地球防衛軍の隊長を演じるのか、興味は尽きません。
地球防衛軍 苦情処理係 予告篇(Youtube)
◆関連リンク
・中山優馬が苦情を処理して地球の平和を守る? 鴻上尚史作・演出の舞台『地球防衛軍 苦情処理係』インタビュー
"鴻上:ストレートプレイですが、怪獣とかハイパーマンとか出て来ます。ハイパーマンは怪獣を倒そうとするヒーローですが、怪獣と戦うと街が破壊されたりものすごい被害に遭ってしまうんです。その苦情が来て、ハイパーマンとしては困っているんです。
ーーSFファンタジーの設定だけど、描いているテーマ自体はすごく身近なものに感じられますね。
鴻上:やっぱり僕の作品なので、どこか社会性と繋がっていて、全部がただのファンタジーで終わる話ではないです。怪獣と戦う地球防衛軍のミサイルが当たって家がやられてしまったけど、それは地震と一緒で免責事項なので、地震特約みたいに怪獣特約っていうのに入っていないと保険がきかなくて、それは納得がいかない、というクレームを、優馬の役は苦情処理係の一員なので毎日毎日受けるんですね。"
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