AI,AGI,人工知能

2024.02.20

◾️感想 OpenAI テキスト動画生成AI SORA

Introducing Sora — OpenAI’s text-to-video model

 先週末、公表されてAI映像に業界中心にネットが騒然となった、OpenAIのテキスト指示による動画生成AI SORAついて思うところを記しておきます。

 リンク先は最初にOpenAIが公開した動画集。
 まず冒頭付近に置かれたゴールデンレトリバーの子犬が雪と戯れる映像。このフォトリアルで実写にしか見えない完成度は素晴らしい。この映像を生成AIによるものと判別できる人はどこにもいないだろう。

 他の動画でベッドの上の猫の足が3本になったり、SUVを後方から捉えた映像はゲーム画面の一昔前のシージーに見えたり、まだ欠点も見られるけれど、いずれも完成度は、先週までの他の生成AI映像に比べると桁違いに素晴らしいと言っていい。

 この技術が映像クリエータと映像制作をこころざすアマチュアに衝撃を与えて3日たった。思いのほか、フェイスブックとX の僕のタイムラインでの映像関係者の方のコメントは少ない。ほぼAI界隈のコメントで埋め尽くされている。 もちろん皆さん衝撃は受けられているはず。だけれど、まだOpenAI の公式発表+α(サム・アルトマンのXでの一般のポストのプロンプトから映像を作ったもの)が目に触れるだけで、自身でソフトウェアをいじって実作できていないから、なのだろう。

 早晩(2-3ヶ月 or 半年)、何らかのフェイク映像対策がとられたバージョンで、OpenAIはソフトを誰でもが使えるように公開するだろう(有料?)。その時に自身でつぶやいた言葉がこのクオリティで映像化できたら、ここで映像関係者には再度大きな衝撃が走るのでしょう。

 ちまたで言われるように、広告映像業界は壊滅的な打撃を受けるかもしれない。少なくとも僕が携わってきた企業の展示用技術説明のCG映像は、もともと作家性の薄い領域なので、おそらくこの技術に置き換わるでしょう。数百万〜かかるコストの削減効果は絶大と思う。

 そして楽しみなのは、アマチュア映像作家によるこのクオリティの映像作品の制作。アイデアがあっても時間と金の準備ができずに制作を断念している作家の作品がどんどん世に出てくるのが楽しみでしょうがない。まさにデスクトップ映画スタジオの誕生。 キャラクターデザインや画風を独特にした動画も撮れそうなので、本当の埋もれていた作家がこうしたツールを使いこなしたらとてつもない作品ができるかも。自分も今からアイデア考えておいて、何か作ってみたいものです(^^)。

 フォトリアルなSFX CG SF映画も夢ではないわけで、プロの方々の衝撃とは別にそうしたアマチュアの趣味の開花には期待したいものです。

| | コメント (0)