CG

2019.10.16

■動画 ギャレゴジ vs 新ゴジラ : GODZILLA 2014 vs SHIN GODZILLA | PART ONE

GODZILLA 2014 vs SHIN GODZILLA | PART ONE

"MODEL CREDITS
Steelia
MMD Charizard

MUSIC
Godzilla Main Theme - Akira Ifukube, Bear McCreary
Two Against One - Alexandre Desplat
Godzilla vs MUTOs (2014 Ifukube Score) - Philip Anderson

PROGRAMS USED
Cinema 4D
After Effects
Vegas Pro
Redshift"

 シン・ゴジラ vs ギャレス ゴジラ 、ファンメイドフィルムでしょうが、CGがなかなか素晴らしい。
 特に観たことのないシン・ゴジラの肉弾戦、熱線合戦が、なかなか良いですね。
 
 細かく見ていくと、両ゴジラのテクスチャーが雑いとか、ビルがホワイトのままとか、質感はプロのものに遠く及ばないですが、ゴジラの肉弾戦、熱線戦を描きたいという熱量は感じることができます。

 今のところ、シン・ゴジラのあの姿をスクリーンで新しい映像として観ることができない渇きを若干でも癒してくれるかとw。

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2018.11.07

■動画 『H・R・ギーガー アート・イン・モーション』 "H.R Giger - Art in Motion"


H.R Giger - Art in Motion - YouTube

Petr Luksan監督『H.R. Giger's Art in Motion (2010) 』(IMDb)

"It is the first time you will be able to see Giger's paintings processed digitally in high resolution quality, 3D animated and together with original film music and surround sound. Watch ten moving image collages, where we used over 200 diapositives which cover the most important periods of his work. Each of those collages will be presented in an abstract story, which will tell us more about Giger's life and artistic work."

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 ギーガーの絵をテクスチャにして、CGモデルに貼り付けて動かしたものでしょうか。なかなかの出来です。一枚一枚をCGの形状モデルに貼り付けて動画にしているとしたら大変な労作。

 IMDbによると、これを制作したのは、チェコのペトル・ルクサン氏。監督とアニメーションの両方を担当しているようです。

 右のポスターもいい出来。DVD化されているということでしょうか。

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2018.03.21

■動画 AIが作成したサイケなPV Hardcore Anal Hydrogen "Jean-Pierre"


Hardcore Anal Hydrogen "Jean-Pierre" (2018, Apathia Records) - YouTube
AI(人工知能)でミュージックビデオを作ってみた。メタルにサイケ感マシマシでいい感じの香ばしさとなった。 : カラパイア

" 2009年に結成されたメタル&コンテンポラリーバンド「ハードコア・アナル・ハイドロジェン(Hardcore Anal Hydrogen)」が、Googleの生み出した人工知能ニューラルネットワーク「ディープ・ドリーム(Deep Dream)」をはじめとする様々なプログラムを使い、新曲「Jean-Pierre」のミュージックビデオを作り上げた。"

 気持ち悪いけど気持ちいい!不思議な感覚。
 こういうの観ると、AIって意識のない知性で、もしかしたら知的生命体が常にラリってる状態かも、と思う(^^)。

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Deep Dream Generator (Google公式)
 上のPVを構築したAIのひとつがこのGoogleのDeep Dreamである。
 どこかでみなさんも見たことがあると思うが、あの異様な犬の映像を創り出したクリエーターAIである。デジタル世界の創造主は、いったいどんな世界を生成したいのだろうか。

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2018.02.12

■動画 アンドリュー・トーマス・ホワン監督「肉の巣」Andrew Thomas Huang "Flesh Nest"

FLESH NEST from Andrew Thomas Huang on Vimeo

Video Art Visions: Flesh Nest | NOWNESS

 どこか『シン・ゴジラ』第5形態を想像させる世界。

 以前「SOLIPSIST:唯我論者」という短篇作品をこちらで紹介したことのあるアンドリュー・トーマス・ホワン監督の新作。

 異様な舞台で繰り広げられるアンドロイドの恋愛、といったところだろうか。
 それにしても周囲に蠢く小人群体とか異様なビジョンが素晴らしいです。

◆関連リンク
■動画 Andrew Thomas Huang : アンドリュー・トーマス・ホワン監督「SOLIPSIST:唯我論者」
andrewthomashuang.com (公式HP)
Andrew Huang on Vimeo
 他も含めて、計8本のショートムービーが公開されている。
 この作家、御本人のVIMEOのページには、バリ島のバロンの写真が使われている。こうした民俗学的な意匠のデジタル映像化も進められているようで、今後も期待である。

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2017.04.19

■動画 押井守監督『Sand Whale and Me : 砂クジラと私』第1話〜第5話


第1話

第2話

第3話

第4話

第5話
 (押井守 情報サイト 野良犬の塒さん経由)

押井守監督のショートムービー『Sand Whale and Me』ネットでも公開 - amass

"押井守監督、佐伯日菜子主演のショートムービー『Sand Whale and Me』が米カートゥーン・ネットワークの「Toonami」枠にて3月18日よりオンエア開始。「Toonami」の20周年を記念した作品のひとつとして制作された本作は、実写×CG×ゲームのハイブリッド作品。1話5分の計5話で構成されています。

●『Sand Whale and Me』 監督:押井守 音楽:川井憲次 CGIスーパーバイザー: 佐藤敦紀 衣装デザイナー:竹田団吾 主演:佐伯日菜子 制作プロダクション:プロダクションI.G"

 全5話が「Toonami」のFacebookページで公開されたので、全話へのリンクを掲載します。
 各話5分とは言え、冒頭の戦闘シーン1分間は1-4話共通。そして観て頂くとわかりますが最後の1分はこれも(ほぼ)リピートシーンであるため、正味ドラマ(?)は各回3分間ほど。まあ、小品ですね。
 イメージは真・女立喰師列伝 - 「ASSAULT GIRL ケンタッキーの日菜子」に準じるもの。『AVALON』や『ガルム・ウォーズ』と共通のイメージも引用されている。赤いバトルスーツがよく出来ているので、それだけで映画の画面が引き締まります。
 食べ物へのこだわりが押井監督らしく、押井ファンには一見の価値。一般ファンにはなんじゃこりゃwな感じでしょうか。

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2015.11.04

■動画 宮内貴広監督 自主制作CGアニメ「東京コスモ」@DigiCon6 ASIA Awards

TOKYO COSMO /東京コスモ【Independent Animation/自主制作アニメ】 - YouTube

"監督・CG 宮内貴広
ストーリー原案・絵コンテ 岡田拓也
CGスタッフ 坪内裕也"

まるでピクサー映画! 自主制作CGアニメ「東京コスモ」がクオリティ高すぎ.

" TBSが主催する映像コンテスト「DigiCon6 ASIA Awards」にノミネートされている自主制作の3DCGアニメ「東京コスモ」のクオリティが高すぎると話題を呼んでいる。

 自主制作アニメ「東京コスモ」は、「DigiCon6 ASIA Awards」にノミネートされた10作品のうちのひとつ。1番多くの賞を得た作品が「観客賞」を獲得することになる。投票期間は、11月6日(金)の12時までで、公式サイトより投票可能だ。"

 とにかく動画をみてください。
 人間のキャラクターがかなり自然に描かれていて、日常と冒険の融合を繊細なCGとしてクリエイトされています。自然さはキャラクターデザインと顔の表情、そして微細な衣服の動きとかで表現されているようです。フルアニメ的な滑らかな動きが魅力的です。
 日本のCGアニメは遅れていると言われていますが、このような自主制作で、若いクリエータが頑張ってみえるのは頼もしい限りです。

 監督は白組の『GAMBA ガンバと仲間たち』を担当されているプロの方のようですが、今後の作品にも期待です。

◆関連リンク
宮内貴広 on Coub
 他の作品、こちらで観られます。「CHILDREN」という作品は以前も観たことがありました。もっと長い作品の一部だった記憶ですが、リンク先のは短い。
宮内貴広監督 twitter
 他の作品のCGモデル製作の過程とか、リアルタイムに更新されています。次の作品にも期待です。
白組の岡田拓也氏 twitter
 監督と同じく『GAMBA ガンバと仲間たち』も担当されているとのこと。

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2015.02.09

■動画 荒牧伸志 監督・絵コンテ、松本勝 CGディレクター「evangelion:Another Impact(Confidential)」


予告篇
本篇 vangelion:Another Impact(Confidential) - 「日本アニメ(ーター)見本市」第12弾

"監督 荒牧 伸志、Another Eva デザイン 竹内 敦志
CGディレクター 松本 勝
制作 SOLA DIGITAL ARTS スティーブンスティーブン

別の場所、別の時、
決戦兵器 の起動実験が行われていた。
秘密裏に開発と実験が進められていた「Another No.=無号機」は、
ヒトの制御を受け付けず、突如暴走を始める──。"

 廃墟のビル街のリアリティーと竹内敦志氏デザイン「Another No.=無号機」の巨大感、素晴らしい迫力。CG空間で巨大感を表現する手法、細部の破片まで細かく作り込まれた世界。フォトリアルな世界は、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』のアニメならではの抽象的で誇張した迫力とは異なるけれど、実在感が圧巻です。このデテイルが作り込まれた表現は、アニメやミニチュア特撮ではできないCG独自のものでしょう。

 これ、劇場にて3Dで観たいな〜。長篇版制作も是非お願いしたい。

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 SOLA DIGITAL ARTSは荒牧監督の『アップルシード アルファ』の制作スタジオとのこと。『キャプテン・ハーロック』もCGのレベルが高く、白組,ポリゴンピクチュアズと並ぶ、日本のCG SFX映像を支えているスタジオなのだろう。

 ハリウッド作品と同等の予算をかければ、肩を並べるSFX大作は実現できるのでないだろうか。そこに特撮とアニメで磨いた伝統の技が加われば、大きく溝をあけられているCG SFX奇想映像で、超えることも夢でないかもしれない。

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 絵コンテも一部公開されているが、CGモデルがすでに先行して作られている部分は、そのショットが使用されているようだ。CGならではというか、視覚的にPCの中でアングルを試せるため、かなり有効な手法なのだろう。言わばCGワールド内のロケハン(当たり前ですねw)。

【出演:荒牧伸志・松本勝・石井朋彦】日本アニメ(ーター)見本市-同トレス-「evangelion:Another Impact(Confidential)」 - 2015/02/09 22:00開始 - ニコニコ生放送

"<出演者> 氷川竜介(明治大学大学院 客員教授 アニメ特撮・研究家) 山田幸美(MC)
<ゲスト> 荒牧 伸志さん(監督) 松本 勝さん(CGディレクター) 石井 朋彦さん(プロデューサー)"

 もう今日の放映だけれど、石井朋彦Pも加わり、日本のCGの到達点の興味深い話が聞けそうで、見逃せません。

◆関連リンク
映画『アップルシード アルファ』(2014年公開予定)に詰め込まれた最新CG技術と、その中で活躍するeX.computer | マイナビニュース

"SOLAが 取り入れた技術に「リニアワークフロー」がある。現実世界の光はリニア(直線)に降り注ぐが、これを人間が見た場合生理的な反応もあって視覚的には自動調整された形で感じている。それをCGの世界に応用する技術がリニアワークフローで、簡単にいえば、より「自然な光」を見た人に感じさせることができるの だ。「フォトリアルにするのであれば、光の減衰の仕方や見せ方も大切になります。それを実現するには最適だと判断して選択しました」と松本氏。"

・Autodesk :: AREA JAPAN | ユーザ事例 | SOLA DIGITAL ARTS Interview『 Entertainment Creation Suite、 Maya、3ds Max、Softimage、MotionBuilderを駆使! フルCGで創るハリウッド映画人気シリーズの最新作』
 SOLA DIGITAL ARTSは、荒牧伸志監督『スターシップ・トゥルーパーズ:インベイジョン』制作の際に創設されたスタジオとのことです。CGプロデューサー河田成人氏とCGディレクター松本 勝氏ほかの談話が掲載されています。
 この機に『スターシップ・トゥルーパーズ:インベイジョン』を観ましたが、CG SFXはなかなか。宇宙戦艦シーンはハリウッドと差がないですね。人物はまだこなれていなく、これが完成度を上げていけば、、、と思わずにいられません。

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2013.02.18

■感想 大口 孝之著『コンピュータ・グラフィックスの歴史 3DCGというイマジネーション』

大口 孝之『コンピュータ・グラフィックスの歴史 3DCGというイマジネーション』 (FILM ART | フィルムアート社公式HP)

"「それまでまったく存在していない技術」はいかにして巨大産業に発展したのか? コンピュータ・グラフィックスという巨大なイマジネーションをカタチにしたパイオニアたちの仕事を紹介。
 CG、映像技術、VFX、IT技術、グラフィック・デザイン、モーション・グラフィックス、アニメーション、立体3D映像に興味のあるすべての学生、ファン、プロフェッショナル必見!"

 本書は、創成期に日本初の CG プロダクション JCGL にてディレクターを務められた映像ジャーナリスト 大口孝之さんによる新しい映像が世界に生まれる瞬間を描いたドキュメンタリーである。
 CGの歴史、その誕生からユタ大学による"カンブリア紀"的な爆発的進化を経て、産業へと発展して行く様を描いた、挑戦と冒険の物語。

 僕はCG黎明期の映像を、学生時代にパイオニアから発売されていたレーザーディスクで観ていた世代で、その当時の観たことのない映像の興奮を思い出しつつ、その舞台裏でどのようなパイオニアたちが活躍し進化させていったかを描いた本書を、本当にワクワクして読み終わった。

 当時のCGを知らない方でも、アメリカ西海岸のデジタル産業のドキュメントを好きな方には、Appleやマイクロソフト等の発展の歴史と同等に、興味深く読めると思う。
 まさにそのパーソナルコンピュータの歴史と並行して、Pixerのジョブス等どちらにも密接に関係した人物が登場し、もうひとつのデジタル文化の発展を、手に汗握って読むことが出来る。

 大口氏が冒頭で書かれている様に、CGは、楽器の生演奏や手描きアニメ,特撮と比べて、人の手を使った苦労がダイレクトに伝わりにくい映像手法である。(曰く「CGに頼りすぎているからダメな映画」という表現が流通している様に)

 冒頭で、そんなCGが実は特撮や手描きアニメと同等か、それ以上に人の血が通った映像であることを示すために、パイオニアたちの「人の苦労」を伝えることが、本書の目的のひとつとして設定されている。

 まさにその試みは成功しており、本書を通読した後、デジタル機器が機械的に自動で生み出している様に思われるCG映像が、生身の血の通った人間による映像としてイメージできる様に感じられる。この冒頭で設定された本書の目的は十二分に達成されていると思う。

 日本の映像関係者(現在、CGのお世話になっていないクリエータはいないはずですね(^^))にも広く熱く読まれるべき本だと思う。(私ももっと早く読んでいなかったことの不明を恥じます)

◆詳細内容について
 本書の目次はFILM ART:フィルムアート社 公式HPに掲載されているのでそちらを御覧下さい。ここでは、僕が興味を持ったキーワードを中心に、各関係者の情報へのリンク集とします。(と言いつつ、あまりに本書のデータ量が膨大なため、ここではその冒頭の数カ所しか今の所、挙げられません。興味のある方、詳しくは書籍を入手下さい。以下、項目は時間がある時に自分の勉強を兼ねて、少しでもアップデートしてリンクを増やしていきたいと考えます)

・CGのまさに始祖ウイットニー兄弟(John Whitney, James Whitney)からスタートし、下記の様なパイオニアの歴史が語られている。

・ジョン・ウィットニー・シニア(The Official John Whitney Sr. Site)によるグラフィック・フィルムズ社 コン・ペダーソン(Con Pederson)による『2001年宇宙の旅』のスリット・スキャンによるスターゲートシーンの提案と、その後のダグラス・トランブル(Douglas Trumbull)による"再発明"について。明言はされていないが、トランブルより前にペダーソンによる発明が先行していたようである(詳細なニュアンスは本書P44-参照)。

・CG研究の梁山泊 ユタ大学
 デイヴィッド・エヴァンス(David C. Evans)、アイヴァン・サザーランド(Ivan Edward Sutherland)によるコンピュータサイエンス学部で、現在のCG基礎技術のほとんどが数年の間に開発された。(そしてそこの学生のうちの一人が、のちのピクサーの創立者,現社長にして、ウォルト・ディズニー・アニメーションの現社長であるエドウィン・キャットマル(Edwin Catmull))

・ゼロックスパロアルト研究所(PARC)
 リチャード・ショープ(Richard Shoup)らによるカラーグラフィクスの研究。

・世界初のCGプロダクション MAGI(Mathematical Applications Group, Inc.)
 フィリップ・ミッテルマン(Philip Mittelman)によって創設。
 リチャード・ティラー(Richard Taylor)が『TRON』のVFXスーパーバイザーを務めた。

・ルーカスフィルム、ドリーム・ワークス、そしてピクサー
 この他にも数十(or百?)の多種多様なCGスタジオの勃興の歴史と、そこにたずさわった数学者、プログラマー、経営者他の歴史が語られている。
 本書が刊行された2009年6月まで、ラセターがディズニーとピクサー両スタジオのCCO(チーフ・クリエーティブ・オフィサー)兼任までのダイナミックな歴史が語られている。
 まさにこのパートが、CGアニメーションとCGIによるSFXの映像の舞台裏になっていてエキサイティング。

◆コンピューティショナル・フォトグラフィー
 最終章である25章で、書かれるのが「これからのCG」。ここで大口氏により示される未来の映像ビジョンにも興奮。
 そのキーワードが、コンピューティショナル・フォトグラフィー(計算写真学 : CP)。
 これは、応用例として、カメラ撮影の後に、焦点距離、ダイナミックレンジ、シャッター速度、光源の位置や数、撮影速度、解像度、被写体の材質などを修正する様な技術を総称しているという。

 マシンパワーの強力化で、映像のデジタルハンドリングの自由度が無限に拡張して行くビジョンは、8mmフィルムで撮影していた学生時代を思い出したりすると、目眩がする様な未来感覚。こうしたマシンパワーによって人のクリエイティブも無限に拡張していく夢の映像の未来を垣間みた感覚。

 本書の魅力は、CGの勃興でその基礎部分を丹念に描き、20世紀に生まれた映像技術がその最終章で示される様な、デジタルのマシンパワーを背景に全ての映像情報の加工を実現する未来像までを迫真を持って書き出していることである。
 20世紀の最後の四半世紀に進化したデジタル映像が、21世紀にたどり着く彼岸はどんな境地なのだろう。そうしたことを考えるのに最適な一冊である。


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2012.05.16

■感想 ゴア・ヴァービンスキー監督『ランゴ:RANGO』ILMによるシュルレアリスム西部喜劇・アート・アニメーションw

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Rango - Movie Trailers - iTunes 映画『ランゴ』オフィシャルサイト

ゴア・ヴァービンスキー監督『ランゴ』

"第84回アカデミー賞®長編アニメーション映画賞受賞 ★2枚組(Blu-ray1枚+DVD1枚)ディスクセット ★「劇場版 全編」に加え、異なるエンディングによる「完全版 全編」も収録!"

 ゴア・ヴァービンスキー監督『ランゴ』Blu-rayで初見。
 全篇アートアニメーションでシュール、そして渋い西部劇で愉快な喜劇というハイブリッドな映画(^^;)。
 特に開幕から砂漠を彷徨うシーン、西部の強い紫外線の光のもとに繰り広げられる圧倒的なイメージにトリップしそうwww。特に車に轢かれ胴がペチャンコの哲学的なアルマジロがぁ物凄くツボにはまります。

 そして『ランゴ』Blu-rayに収録されたメイキングがとても興味深い。
 30分以上のメイキングが収録され、監督の作り出した楽しい現場でアーティストと技術者と声優(俳優としての演技をCGIに利用)が創意をこらして創り上げた感覚が素晴らしく活写されている。

 特筆すべきは、アーティストの合作によるキャラクターの多彩さ。カメレオンの造形はもちろんのこと、砂漠の様々な生態系が自然の作り出した奇想をデフォルメする形でデザインされ、それがフォトリアルなCGIに。
 デザインの中核を担ったのがマーク・“クラッシュ”・マクリーリー

The Ballad Of Rango • Animated Views
 『ランゴ』マーク・“クラッシュ”・マクリーリーのデザイン画がいくつか掲載されている。
 Blu-rayには鮮明な映像でデザインがたくさん収録されていたが、ネットには残念ながらほとんどない。奇想とユーモアが絶妙にミックスして素晴らしいキャラクタたち。 少しスチームパンク入ってるいて、特にシュールにどこを見ているか分からない、生物たちの眼が最高。

 

 そしてCGIはILM。
 アニメ作品はこれが初とのこと(『ランゴ』wiki)。

 クラッシュ他によるデザインがベースだけれど、ここまで動きとディテイルでフォトリアルかつシュルレアリスムに観せてくれると唸るしかない。
 この映画を観るとよくわかるが、どんなアート作品も動画にできる時代なんだ!という感慨にしばし呆然w。おそらくILMによるCGIがあれば、現存する絵画 or 彫像作品の動画化は、おそらくどんな物でも可能なのではないか(^^)。

 商業作品でやれるのは『ランゴ』止まりかもしれない。しかし美術館の短篇作品としてなら、どこまでも可能性が広がっているのではなかろうか。
 勿論、『ランゴ』は残念ながら実現してくれていないが、3D映像作品も可能w。
 本来、このような作品こそ、3Dで観たかった(^^;)。あの生物たちのテクスチャ〜が奥行きまでリアルに表現されていたら、、、。
 ILMのアーカイブに3Dのデータがあるわけでいつか立体映画版も出してほしいものですw。

◆関連リンク
[NAB2011:基調講演]Rango: The Next Step in CG Animation - PRONEWS

"会場では当作品の様々なシーンを投影しながら話題を変え、Rangoの眼のデザインから主要キャラクター達、西部劇風のテイストの背景まで続いた。米アニメーション作品では通常、俳優達が一人一人別に狭いスタジオで台本をみながらアテレコを先にする。Rangoでは、アテレコをするのではなく、ライブアク ションと同じように俳優達に演技をしてもらいながら収録を行った。 そのため俳優達の演技から出てくる声のトーンが「自然でファジー」にキャラクターに馴染み、作業もスムーズに進んだという。モーションキャプチャーは一切 行わず、この俳優達の演技を収録した「プロトタイプ」がアニメーション化された。"

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2012.02.01

■動画 keef70監督 "Apocalypse Later, Surf Now"


Apocalypse Later, Surf Now - YouTube

" A short film I did using footage shot from my GoPro surf camera. The music is "The Whales" by The MERMEN on the album Krill Slippin'.
The effects were done in Maya, motion tracking in Mocha, and compositing in After Effects. And all on an iMac."

 keef70 さんのチャンネル - YouTube
 この作品を制作したkeef70さんは、Youtubeのユーザー名。
 上記リンク先の動画から判断すると、どうやら本来、サーフィンの動画をアップするために、とられたユーザーアカウントのようである(推定)。
 そしてそのサーフィンを頭部に装着するスポーツ撮影用ハイビジョンカメラGoProで撮影し、CGをMaya、モーショントラッキングをMocha、合成をAfter Effects。全体の作業はiMacで行なわれたようである。

 それにしても、このような迫力ある映像を、手軽に作成できてしまう環境が凄い。もちろん、アイディアが素晴らしいのは言うまでもないけれど、、、。

◆関連リンク
GoPro NIPPON [GoProマスターディストリビューター(日本総代理店)]
CG★ソフトなんでも覚書: mocha

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