70.【マインド・エンジン】絶対不可能といわれていたコンピュータによる言葉の意味理解。ついに成功したので公開します。
ロボマインド・プロジェクト (公式動画)
"人が話す言葉を、コンピュータに理解させることは、長い間、絶対に不可能といわれていました。
60年以上前から挑戦してきて、いまだに出来ていません。
AIスピーカーやチャット・ボットと会話にならないのは、意味を理解せず、決められたシナリオで会話しているからです。
絶対不可能といわれてきた自然言語の意味理解。ついに、成功したので、今、発表します。
なぜ、言葉の意味理解は難しいのか。60年間、どんな方法が取られていたのか。
第三次AIブーム、ディープラーニングで成功したといわれる意味理解は本物なのか。
世の中をひっくり返すかもしれない革新的な技術が、日本から生まれました。"
昨年秋くらいにウェブで、ロボマインドプロジェクトのことを知り、興味深くサイト記事とYoutube動画を見ています。
今回の動画は、言葉と3D CGワールドを紐付けて、いよいよその実装が第一歩を生み出したメルクマール的瞬間の記録です。
関西弁の口調とユーチューバ的映像で、真面目な方々には誤解を与える恐れがありますが(^^;)、平易に語られるこその(平易に語られるというのはより本質的なのだと思います)、画期的なアプローチ、是非ご覧下さい。
心を言葉だけでなく、言葉以前の部分を含んで解析し、コンピュータにモデル化して入れ込んで行くアプローチ、とても斬新で面白いと思います。
人が感覚器から受容した情報を俯瞰して、言葉で名付けて他人とコミュニケーションしようとしたことから自身の頭の中に"世界"が生まれた。その"世界"認識が"意識"だと思うのですが、ロボマインドプロジェクトのアプローチは、それをまず手始めに3D仮想世界をコンピュータの中に作り、言葉と紐付けることで、心を生み出そうとされています。
これは3D仮想世界を俯瞰する構造をコンピュータの中に作り、言葉というオブジェクトに紐付けて、意識を生み出し、人とコミュニケーションを取らせる試み。
意識の分析としては、こうした概念は視覚を中心に意識を研究されている認知心理学者 カリフォルニア工科大学教授 下條信輔氏とか研究者がいらっしゃるけれど、これをエンジニアリング的にコンピュータに実装しようという試みは、まさに斬新で素晴らしいと思います。
また、ベンジャミン・リベットや、下條氏らが意識と無意識を分析し、人の自由意志というものがほとんど存在していないのでは、と論考されているのに対して、言語との関係については多く語られていないという認識です。
それに対して、この田方篤志氏の考えは、自由意志の問題にはほとんど触れられていないけれど、意識と言語について考察されている。
この二つの融合が、今のところ、意識を持ったロボットの実現には有効なアプローチと思うけれど、いかがでしょうか。
つまり、ロボットの自立制御系をここでいう無意識領域の脳の活動として構築し、それを内観し他社とコミュケートするための"言語"としての意識を実装するという方法。これが人に近い人工知能ロボットを作る際の、現在の最短アプローチになるのでは、と夢想するのは僕だけでしょうか。
今回作られた仮想世界は、3D空間の把握のための縦横高さ空間だけですが、今後、ここに時間軸が加わり、さらには人の五感情報とか、無意識領域の情報かと思います。意識の生成には、広大な仮想世界のモデル化が必要ですが、一歩一歩広げられて進化していくこと、期待しています。
例えばベンジャミン・リベットが実験で明らかにし、そして下條信輔氏が著作で述べられている様な、人に自由意志はあるのか、といった無意識的な活動とその自己認識としての意識の問題、そうした知見も交えて、まずはコンピューターへの実装、その後身体を持ったロボットへも実装されていった時に、どの様な人工知能がこの地上に(まずはこの日本、関西にw)生み出されるのか、今後も興味深く拝見したいと思います。
世界初の本当の「人工知能」は関西弁を語るのかもしれない、なんちゃって(^^)。
◆関連リンク
・当ブログ、意識についての関連記事リンク
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